公認会計士 中澤省一郎の SS 経営メールマガジン

2020  7   29 日配信

第1部 ハイオク不正:石連会長は同品質

第2部  POS で実質倒産急増対策「隠れ倒産」

第3部 システム改良完了 中澤 Web 会員の申込再開( 2/26 より)

https://www.member.nakazawa-cpa.net/plans-pricing

昨日の Web 中澤塾は少し公開してます。

http://nakazawa-cpa.net/ 

 

テーマは

POS を最大限活用!


実質倒産急増対策 その1 不良債権の実態把握とその処理」

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 第1部 ハイオク不正:石連会長は同品質

   7月 17 日(金)に石連の杉森会長が定例記者会見を開きました。

毎日新聞は7月 17 日(金) 18 日(土)と 3 本の記事を報道しています。

「各社のハイオク同品質」 石油連盟会長、独自性否定

https://mainichi.jp/articles/20200718/ddm/041/040/103000c

 

ハイオク混合出荷 「消費者の裏切りにはならない」 石油連盟会長、一問一答

https://mainichi.jp/articles/20200717/k00/00m/020/211000c

 

ハイオク「レギュラーと同じ汎用品」 石油連盟会長「品質に差ない」 混合出荷
https://mainichi.jp/articles/20200717/k00/00m/020/222000c

3 本の記事を私が要約すると

・「ハイオクに限らず、 バーター取引は全てしている 。そこを消費者にお知らせしなかった。必要があれば、ちゃんと開示していきたい」と述べた。

 

02 年ごろは、おそらく 20 %ぐらいハイオク比率はあった。今は 10 %を切っている 状況にあります。

 ・供給する側として、合併に合併を重ねて、複数社が今や 1 社になっている。効率化を求められた。

バーターをして近くから出荷できる体制 をとるということが、

・効率化、業界の競争力、もっといいますと、輸送距離が減りますので、 CO2 の削減にもつながる。

・混じって支障が出るということになれば、これは自分のところの責任になりますんで、それはないと思います。

混合蔵置 といいますか、共同油槽所は実際そうなっていますよ。

・ハイオクに限らず、バーターはすべてしておりますんで、そこをしっかり消費者にお知らせしなかったと。それを管理し、保証しているわけでありますので、これは決して裏切りにはならない。

3 社の品質は全部同じ ということなのですか。大きな品質の差はございません。 3 社は同品質。

 今までの報道等を総合すると

コスモ、キグナス:虚偽表示⇒修正済み

shell V-power :同品質だけど「独自配送」・・・・ RDS との契約?

( 近い将来なくなると予想)

 

今後の展開の予想

・「元売(すべて石連加盟)は全油種バーター」⇒バーター拡大への障害が一つ無くなる。

  ⇒ バーター拡大へ・・・・・元売収益の拡大

コスモの製品輸入は無くなる(又は大幅減少)

製油所再編は「オールジャパン」へ

 

「オールジャパンの形」

 ケース1  会員限定です

 ケース2  会員限定です。

  ケース3 会員限定です

         

 (会員限定です。)

皆さんの SS 経営にとって、大きな影響が出ると考えてます。

 

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第2部  倒産1万件へ: POS で実質倒産急増対策

昨日(7/28)の毎日新聞に

 「 新型コロナ、中小企業の疲弊 先見えず、経営見切り 倒産1万件の見方も」

https://mainichi.jp/articles/20200727/k00/00m/020/122000c

 ・ 産件数は今後急増カーブを描き

 ・  無利子借り入れも底を突き、 8 月以降はさらなる資金要請が舞い込み始める とみている。

1万件には、「隠れ倒産」(不渡りを出した会社)

      「実質倒産」(支払いが出来なくっている会社)

を含まず、1万件です

 ・昨年までの倒産=「今年の倒産」+「不渡りを出した会社」(「隠れ倒産」)

 

   (1) 実質倒産急増は目の前 です。早めに対応してください。 7 月末の月次の POS や試算表で対応してほしい ので、今日 28 日(火)に開催です。

(2)業種としては、ホテル・旅館・民宿等の宿泊業、飲食店、建設業等です。

  Goto トラベルは東京除外ですし、中々急回復できません。

 特に、インバウンドに注力していた会社は、回復が見込めません。

緊急融資(地銀 4000 万円、政策公庫、商工中金等の 1 億円)で、どこかまで持つかは心配です。政策公庫、商工中金では、「満額」が出にくい状況です。

(3)不渡り出しても、倒産にはなりません。が、どこも融資してくれません。私が行っている 「隠れ倒産」 になります。

(4)手形、小切手を発行していない会社は、銀行等の債権者が「破産・特別清算等申し立て」しないと、「倒産」にはなりません。が、お金が回らなくなると、「実質的には倒産状態」にはなります。但し、急回復の可能性もあるので、私は 「実質倒産」 としています。

 「実質倒産」のまま、「塩漬け」になる場合が多いです。(法的破産するのは、コストがかかるので・・・・銀行が申立てしないと「塩漬け」の可能性大。)

  不動産は競売(又は、任意売却)になりますが、「法人」はそのまま の可能性が多いです。

 但し、急回復(私財投入等)して、 「事業を再開する」可能性も否定できません。

(5)「隠れ倒産」「実質倒産」共に、別の会社で事業が継続される可能性もあります。この見極めは難しいですが、大きな取引の場合には、 「被害を最小限」としながら「取引の継続」を模索すべき だと考えてます。

 

昨日の Web 中澤塾は

「実質倒産急増対策その1:「不良債権の実態把握とその処理」

 

 POS を最大限活用する>

事が重要です。

 ・多くの会社で POS と会計帳簿の「完全な連動」が出来てない。

 ・理由は 2 つです。

理由1 売掛金の過大計上・・・・今日詳しくお話しします。

理由2 クレジットの処理の間違い・・・・今日は触れません。

  ご存じのように、クレジットカードは単純ではありません。

  ・代行もあります。・・・・請求書から(仕切り+代行手数料)が控除されます。

  ・被代行もあります。・・・・請求書から(売価 仕切り 代行手数料)が加算されます。

  ・カードの種類は、元売、商社等によって種類の数は違いますが、複数です。(元売の経営統合により、種類が飛躍的に増えてます。)

  ・ POS の後方処理会社 4 社程ありは、「自動入力」してくれる会社と「手動入力」の会社があります。

  ・手動入力している会社は「間違っても」「何が正しいか判らない」ので、差異が拡大する一方になってます。

  ・自動入力してくれる会社でも POS の「当初残高」が間違っていると、正確ではありません。

  ・私の今までの経験ですと、多い会社だと 1000 万円以上の差異が生じてました。

  ・数百万円だと「きちんと出来てたね」という位です。

  ・過少計上ではなく、ほぼ全てが「過大計上」でした。

 

このため、 POS 」の残高と「会計帳簿の売掛金の残高」は違っているという前提となり、きちんと、売掛金の実態把握が出来ていない会社が大半です

 初めから「あきらめている」状態になると、「売掛金の管理」が「疎か」になり、現時点で対応するれば、最小限におさえられたのに、

 ・「損害額」は甚大だった。

 ・取引は継続できなかった

と言う事態に陥ってしまいます。

 

 現在のように、 「実質倒産急増」が「はじまりつつある」段階で、 POS を最大限活用して、

 ・被害の最少化

 ・取引の継続

の「二兎を追う」 には、早めに、実態把握して、会計帳簿と POS の完全連動を図り、「支払い遅延」等のシグナルを早期に発見・・・・早期の対応

が必要になります。

 途中でも大丈夫です 。着手することが重要 です。

完全に直すには

A :間違っている箇所を把握

B :間違っている金額を把握

事が必要ですが、 A が判れば、今後の「売掛金管理」は適正化できます。

B は「数か月かけて」直せばいい・・・

という位の気持ちで着手してください。

 

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第3部 システム改良完了 中澤 Web 会員の申込再開(7 /26 より再開済み)

 

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公認会計士・税理士 中澤省一郎

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