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配信日:2023/02/13
部活研通信:「部活動とクラブをつなぐ」神谷拓教授(関西大学)他
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称:部活研)
「部活研通信」
"役立つ研修情報や部活動関連の情報をお送りします!" < 2023.2.10 配信 Vol.87>
info@bukatsu-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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節分を終えて、ここから春に一歩ずつという気持ちになりますね。
受験生も、健康に気をつけて、もう一頑張り、いい結果を祈念します。

それでは、いつもの通り、部活指導関連の情報をお届けします。
3月の研修の告知もあります。
そして、いつもの様に部員の心が変わるとっておきの話もあります。
☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104
◎部活研Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCyk_TeDJ8rNeA4xTdqTuq2g
◎資格更新期限の変更について(2022.8)
https://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2022/10/05/165218

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心が変わるとっておきの話
【2】部活News
【3】3月研修会の「部活動とクラブをつなぐ」神谷教授
【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
【5】部活動の地域移行と部活動指導者養成の動きについて
【6】検討会議からの提言受けガイドライン全面的改定
【7】検定試験運営担当【株式会社おもれい】よりお知らせ

文責 中屋晋
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以上をお送りします。

【1】部員の心が変わるとっておきの話
〜心は技術で補えるが、技術は心では補えない〜
今回は、落合博満氏の言葉を紹介します。言わずと知れた秀逸な経歴の方で、プロ野球選手として3度の三冠王、監督として4度のリーグ優勝を果たした方です。

これは、落合氏が、あるベテラン内野手に向けたアドバイスの言葉です。
「心は技術で補えるが、技術は心では補えない。」
この言葉は、落合氏の技術のこだわりを端的に表した言葉だと思います。

もちろん技術があるのに、心の乱れで、勝てる試合を逃してしまったパターンは、たくさんあるし、見てきました。 例えば、プロでも心の乱れで、ゲームを壊してしまうこともあるのです。

これは、試合中、技術を発揮する過程において心に頼り過ぎていた結果で、つまり、技術の見極めを潜在意識下に置き過ぎて、技術の理解が科学的な理解の領域になかったと言えるのだと思います。

技術がもともとないのに気合いをいれたからといって、出来ないことが出来るようにはならないので、気持ちだけで練習するのではなく、科学的理解をもとに技術を構築することがポイントになるのだと思います。

心の乱れに対して、為す術もなく、技術が崩れ、プレーの立て直しが出来なくなるパターンは避けたいです。

例えば、技術修得のための過程をきちんと納得し、繰り返し練習して得た技術があれば、心の乱れを技術に対する科学的理解が補い、支えてくれるはずです。

なので、技術のもとになる正しい神経回路の連携イメージを理解していることは、心の支えに確実になります。 どんなに厳しい苦行で得た精神力があったとしても、正しい技術を知らなければ、主体的にゲームを組み立てることは出来ません。

要するに、心では技術を補えないということです。 改めて言います。技術を追求しましょう。そのうえで、戦略を立て、ゲームを組み立てる方向でプレーを進化させるべきです。 意味のない苦行を信じてはいけません。


【2】部活News
○志願者が減っているから…東京都の教員採用試験、大学3年から受験可能に 「現場に魅力がないと」の懸念も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/229210
(東京新聞)

○勝利至上主義の野球に危機感 元巨人・佐藤洋監督、東北高で目指す“教えすぎない”指導
https://the-ans.jp/coaching/new-era-coaching/298070/
(THE ANSWER)

○部活での体罰なくすには? 指導者の“学びほぐし”気づきを
https://news.ntv.co.jp/category/society/cb33111593dc43dc8fa0e18d0eaf306a
(日テレNEWS)

○「地域展開」で推し進める部活動改革 生徒も教師も、やりたい人がやりたい形で続けられる持続可能な部活動を目指して
https://www.kyoiku-press.com/post-253783/
(日本教育新聞)

○「体罰ではなく暴力」遺族の訴え 桜宮高バスケ部員自殺から10年
https://www.sankei.com/article/20221223-RLBZMUZA6ZJY5DIZZAQ6C3HTQM/
(産経新聞)

○部活動の地域移行問題 「学校か地域かという議論は不毛」
https://www.kyobun.co.jp/news/20230103_05/
(日本教育新聞)


【3】3月研修会について
テーマ:「部活動とクラブをつなぐ」
〜学校と地域の「これまで」と「これから」〜
日程:3 月 19 日(日) 13 時〜16 時
会場:オンライン会議システム「zoom」にて開催定員:100 名
参加費:3,000 円
※この研修は、部活動指導員検定の資格更新研修に指定されています。受講後、部活動教養科目のポイント1が付与されます。
<内容>
現在、部活動の地域移行が議論されています。諸外国では、地域で子どもの文化活動を保障することが「当たり前」の状況ですが、日本は過去に2回、地域移行に失敗した歴史があります。
まずは、このような部活動の政策史や諸外国との違いについて学び、今日の地域移行の政策を冷静に捉える視点を持ちましょう。次に、現状を批判するだけでは問題の解決にならないので、クラブの語源(「自治」と「社交」)に立ち返って、これからの部活動実践の展望を切り開きます。
部活動に参加する子どもに「自治」と「社交」の力をつけるために、学校と地域がどのように連携できるのか、指導者に求められることは何かについて、具体的な実践プランを示しながら検討します。

講師:神谷 拓  関西大学 人間健康学部教授、日本部活動学会 会長 
日本体育学会体罰・暴力根絶特別委員会委員。専門はスポーツ教育学、体育科教育学。
著書 「僕たちの部活動改革」かもがわ出版、「生徒が自分たちで強くなる部活動指導」明治図書、「運動部活動の教育学入門」大修館書店 他

◆プログラム
13:00〜14:00「部活動の地域移の歴史と課題」神谷拓
14:00〜15:00「地域につながる部活動実践の展望」神谷拓
15:00〜15:30 研究協議と意見交換
15:30〜   諸連絡

会場:オンライン会議「ZOOM」
※「zoom」というビデオ会議アプリを使います。サインアップは無料です。
ダウンロードはこちらから
https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

◎研修会申し込み先
https://kokc.jp/e/2e1dd1db8467c27432b061b23c641881/
(注)【申し込みフォーム入力について】英数字記号は全て半角で入力をお願いします。
※受講希望の方は画面下「お申し込み」をクリックして申込みフォーム画面から必要事項をご記入下さい。
※申込みの際、受付確認用のメールアドレス(携帯メール不可)をお知らせ下さい。
※参加費(3,000円)の振込が確認できましたら正式に申し込みが完了となります。その後、研修会1週間前までにオンラインセミナー参加に必要な情報をメールにてお知らせいたします。
※ご入金後のキャンセルは出来ませんので、ご注意下さい。

◎お問い合わせ先
info@bukatsu-japan.com

【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
○インターネット受験について、受付をホームページにて行っております。
【受験手順】
受験日を選択→ネット決済システムに登録→受験システムにログイン
→受験日当日(画面解答入力 ※3級の場合は動画講習あり)→1週間以内に合否通知

【検定試験実施要項】
こちらのURLからダウンロード確認出来ます。
https://00m.in/qxiSc

・オンライン検定試験
■3級:オンライン講義の後に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
2月12日(日)、3月18日(土)、4月18日(日)、5月13日(土)、6月18日(日)
■2級:公式テキストを参考に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
3月19日(日)
■申し込み・詳細
https://kokc.jp/e/2e1dd1db8467c27432b061b23c641881/


【5】部活動の地域移行と部活動指導者養成の動きについて(調査研究部 鈴木典子)
2022年夏以降、部活研の共同研究で複数の団体や教育機関の部活動外部指導員養成プログラムについてリサーチする機会に恵まれた。その内容は2年間の大学のカリキュラムから地域の指導者への2日間研修、オンラインの数時間の講習まで、色々な内容の設定があり、大変興味深い。3月の学会で比較を発表する予定なので、各位のご意見、ご教示を今から楽しみにしている。

社会ではTwitterの「#教師のバトン」から学校現場の現状への理解が一気に加速され、2022年末には文部科学省の有識者会議で給特法の見直しに向けた議論が始まった。
「なぜ残業代出ない「給特法」教員600人切実な叫び 抜本的に変わるか「合法サービス残業」の行方
https://news.yahoo.co.jp/articles/e71e41b2cc13b892e1cbe64609cf7bc6a54d2faa

今月初めには、文科省が学校における働き方改革について各都道府県の教育委員会等に周知した「令和4年局長通知(2022年1月28日付)」に補足を追加し、早急な対応を促している。
「教員の働き方改革、全教委へ23年度内の対応要請…文科省 」
https://reseed.resemom.jp/article/2023/02/06/5586.html

一方で部活動の地域移行は、2022年6月のスポーツ庁への「運動部活動の地域移行に関する検討会議提言」を受け、本格化に向けて各地で動いている。自治体、教育機関、プロチームを含む各種スポーツ団体などが、それぞれの立場で危機感を改めて認識して対応を始めているようだ。
「01_運動部活動の地域移行に関する検討会議提言(6月6日)概要 」
https://www.mext.go.jp/sports/content/20220722-spt_oripara-000023182_1.pdf
「部活動「地域移行」の成否: 日本経済新聞」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH080OH0Y3A100C2000000/
「中学校部活動地域移行に関するシンポジウム神奈川で開催/中学野球 」
https://www.sanspo.com/article/20230208-VL3PK2AXSFM4ZDJJOZXUAYTCCA/
「プロバスケ、地域をアシスト 教員負担軽減、アプリで遠隔部活指導 選手と一緒に、プレーしながら防災学ぶ:朝日新聞デジタル」
https://www.asahi.com/articles/DA3S15548705.html

インタビューした中で、全く別の立場の方が同じようなことを言っていらしたのが印象に残っている。教員になり手が減っている中で体育教員についてはなりたい学生が多いがポストが少ない、合わせて体育教員は部活指導をしたい人が多い。

一方で部活の顧問はそのスポーツの経験さえない教員が多い(体育教員は学校に数名だが運動部活動は10ではきかないだろうから当然といえる)。それなら体育教員の資格を持ち、部活動指導員としての教育(研修)を受けた学生や社会人を顧問専任として雇用すればよいのではないか、という提案だ。

顧問専任とはいえ同僚なので学校の体育教員や担任とも連携がスムーズだろうし、これに地域のスポーツ指導者やオンラインでの指導の仕組みを組み合わせれば、地域移行を進めながら顧問教員が地域指導者と学校との橋にもなれるのではないだろうか。

部活動の問題は、特給法やクラスの定員、教員の人数の増加、保護者や指導者の意識(特に勝利至上主義)、部活動に寄せる生徒・保護者・学校の期待など、根本的な課題も多いため、容易にすべてがうまくいくようになるとは思えない。しかし、子供にとっては「今」が問題なのだから、大人たちが知恵を出し合って支えていきたいものだ。          

【6】検討会議からの提言受けガイドライン全面的改定
昨年12月末に発表がありました。平成30年に策定した「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」及び「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を統合した上で全面的にガイドラインが改定されました。

これにより、学校部活動の適正な運営や効率的・効果的な活動の在り方とともに、新たな地域クラブ活動を整備するために必要な対応について、国の考え方が提示されたことになります。

以下、リンク先です。
学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン(概要)
https://www.mext.go.jp/sports/content/20221227-spt_oripara-000026750_1.pdf
学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン(本文)
https://www.mext.go.jp/sports/content/20221227-spt_oripara-000026750_2.pdf


【7】検定試験運営担当【株式会社おもれい】よりお知らせ
本協会は、ホームページでもご案内しておりますが、部活動指導員検定試験の創設当初よりと「株式会社おもれい」と連携し検定試験の運営をして参りました。

この度、「株式会社おもれい」では、人材不足が課題である学校現場と当協会登録指導者の橋渡しのサポートを進めることを検討しています。

そこで登録指導者の皆様のお声をお伺いし、より良いサポートに繋げたいと考えております。

登録指導者の皆様には、ご要望等のヒヤリングをさせていただきたく、可能な範囲でご協力いただけますと幸いです。
ご協力頂ける場合は、以下のアドレスまでお願いいたします。

日本部活指導研究協会 理事
松井大樹(株式会社おもれい)
daiki-matsui@bukatsu-japan.com
何卒よろしくお願いします。




今回もご高覧ありがとうございました。
部活研はこれからも具体的に行動します。
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◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104

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