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配信日:2023/01/13
部活研通信:研修会「部活動とクラブをつなぐ」学校と地域の「これまで」と「これか ら」等
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称:部活研)
「部活研通信」
"役立つ研修情報や部活動関連の情報をお送りします!" < 2023.1.10 配信 Vol.86>
info@bukatsu-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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謹賀新年。
今年も、月一の有意義な情報をお届けできればと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

さて、昨年末にスポーツ庁、文化庁のガイドラインを統合して、部活動の地域移行についてのガイドラインが提示されました。今後の動向が注目されます。

それでは、いつもの通り、部活指導関連の情報をお届けします。
3月の研修の告知もあります。
そして、いつもの様に部員の心が変わるとっておきの話もあります。
☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104
◎部活研Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCyk_TeDJ8rNeA4xTdqTuq2g
◎資格更新期限の変更について(2022.8)
https://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2022/10/05/165218

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心が変わるとっておきの話
【2】部活News
【3】3月研修会の「部活動とクラブをつなぐ」神谷教授
【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
【5】「主権者教育と部活動の関係を探る」集会ダイジェスト
【6】日本部活動学会主催第6回大会
文責 中屋晋
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以上をお送りします。

【1】部員の心が変わるとっておきの話
〜練習は努力、試合は判断〜
今回は、練習と試合の心構えの違いについてです。

よくある悩みとしては、試合で練習通りにいかない。あるいは、練習で試合の緊張感を持てないなどがあります。

これは同じ種目、つまり同じサッカーをしてるのだから、練習も試合も同じに出来るはず、あるいはすべきと思ってしまうところから意識を変えると良いと思います。

要するに、練習と試合を別物と考えてみてはどうでしょう。

例えば、練習の場合は、理想を目指して良いと思います。どんな選手にあこがれて、どんなプレーをするかを思い描いて、自分の理想を追求して練習をすれば良いのだと思います。ただ、試合でも理想を追求してしまうと思うような結果に結びつかないことが多いと思います。

では、試合の基本的な心構えはというと、理想ではなく、今の自分の実力を発揮することを追求すべきなのです。それは、繰り返し練習をして、自分に身に付いた感覚、動作、考え方を信じ、オートマチックに動く自分を邪魔しないこと。

そして、試合では細かい技術より、相手を観察のうえ戦略を優先した思考を意識すべきです。

こんな区別をすることもあります。「練習は努力、試合は判断」。つまり、練習では、思い描いた技術と作戦を繰り返す努力をし、その練習で培った判断力で試合に取り組むという意味です。

やはり、試合では、現実的、合理的な判断が効力を持ちます。練習で理想を追いかける例として、パターン化の練習がありますが、得点のパターンをいくつも繰り返し練習し、判断の厚みを増し、その積み重ねが咄嗟の判断に出るものです。その一瞬の判断のために日々の練習があるわけで、当然、判断力は一朝一夕に身に付きません。日頃から何を思い描いて練習していたか、ここが練習のポイントですね。

練習と試合を別物と考えるという発想は、重要だと思います。


【2】部活News
○休日の部活動、地域や民間に移行へ 県教委が初の「改革セミナー」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tuf/226128?display=1
(テレビュー福島)

○教員に残業代、文科省が検討…支給認めない法律の見直し議論へ
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221215-OYT1T50031/
(読売新聞)

○子どものスポーツ、怒鳴らず指導 脱「勝利至上」広がる
https://www.kyobun.co.jp/news/20221216_06/
(日本経済新聞)

○「複数の高校で”一つの部活”を運営」大阪府独自案の”狙い”【大阪発】
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/8f5ae9ebc3cc539e961ecb8b87a37dfa2d70a5c0&preview=auto
(FNNプライムオンライン)

○冬の部活、トレーニングのし過ぎに注意 理学療法士が教える要点は
https://www.asahi.com/sp/articles/ASQCX61NWQCTPTIL00K.html
(朝日新聞)

○どう変わる?部活動の「地域移行」 費用負担、指導者確保…課題は山積 2023年度から段階的に
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/9b0637faf2c4d841f18e8e89b6a452c2b26d5ee4&preview=auto
(長野放送)

○「私立中高一貫校に相次ぐ労基署の"ガサ入れ"」おかげで部活消滅の危機という憂慮すべき事態
https://share.smartnews.com/Wb6Vs
(PRESIDENT Online)

○部活動の顧問「任意制」に…東洋大が「私学教員ユニオン」と労働協約、付属校で適用
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221122-OYT1T50238/
(西日本新聞)


【3】3月研修会について
テーマ:「部活動とクラブをつなぐ」
〜学校と地域の「これまで」と「これから」〜
日程:3 月 19 日(日) 13 時〜16 時
会場:オンライン会議システム「zoom」にて開催定員:100 名
参加費:3,000 円
※この研修は、部活動指導員検定の資格更新研修に指定されています。受講後、部活動教養科目のポイント1が付与されます。
<内容>
現在、部活動の地域移行が議論されています。諸外国では、地域で子どもの文化活動を保障することが「当たり前」の状況ですが、日本は過去に2回、地域移行に失敗した歴史があります。
まずは、このような部活動の政策史や諸外国との違いについて学び、今日の地域移行の政策を冷静に捉える視点を持ちましょう。次に、現状を批判するだけでは問題の解決にならないので、クラブの語源(「自治」と「社交」)に立ち返って、これからの部活動実践の展望を切り開きます。
部活動に参加する子どもに「自治」と「社交」の力をつけるために、学校と地域がどのように連携できるのか、指導者に求められることは何かについて、具体的な実践プランを示しながら検討します。

講師:神谷 拓  関西大学 人間健康学部教授、日本部活動学会 会長 
日本体育学会体罰・暴力根絶特別委員会委員。専門はスポーツ教育学、体育科教育学。
著書 「僕たちの部活動改革」かもがわ出版、「生徒が自分たちで強くなる部活動指導」明治図書、「運動部活動の教育学入門」大修館書店 他

◆プログラム
13:00〜14:00「部活動の地域移の歴史と課題」神谷拓
14:00〜15:00「地域につながる部活動実践の展望」神谷拓
15:00〜15:30 研究協議と意見交換
15:30〜   諸連絡

会場:オンライン会議「ZOOM」
※「zoom」というビデオ会議アプリを使います。サインアップは無料です。
ダウンロードはこちらから
https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

◎研修会申し込み先
https://kokc.jp/e/2e1dd1db8467c27432b061b23c641881/
(注)【申し込みフォーム入力について】英数字記号は全て半角で入力をお願いします。
※受講希望の方は画面下「お申し込み」をクリックして申込みフォーム画面から必要事項をご記入下さい。
※申込みの際、受付確認用のメールアドレス(携帯メール不可)をお知らせ下さい。
※参加費(3,000円)の振込が確認できましたら正式に申し込みが完了となります。その後、研修会1週間前までにオンラインセミナー参加に必要な情報をメールにてお知らせいたします。
※ご入金後のキャンセルは出来ませんので、ご注意下さい。

◎お問い合わせ先
info@bukatsu-japan.com

【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
○インターネット受験について、受付をホームページにて行っております。
【受験手順】
受験日を選択→ネット決済システムに登録→受験システムにログイン
→受験日当日(画面解答入力 ※3級の場合は動画講習あり)→1週間以内に合否通知

【検定試験実施要項】
こちらのURLからダウンロード確認出来ます。
https://00m.in/qxiSc

・オンライン検定試験
■3級:オンライン講義の後に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
1月14日(土)、2月12日(日)、3月18日(土)
■2級:公式テキストを参考に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
3月19日(日)
■申し込み・詳細
https://kokc.jp/e/2e1dd1db8467c27432b061b23c641881/


【5】日本部活動学会第5回研究集会ダイジェスト
昨年12月10日に山梨英和高校にて、日本部活動学会第5回研究集会が開催されました。
担当理事として参加しましたので、以下、会の内容の一部を抜粋したダイジェストとして、ご紹介します。

◆堀江実行委員長より
・自治、シチズンシップを地域部活動にどう根付かせるのかについて、議論を深めたいと思う。

◆日本教育実践研究所 長沼豊代表より基調報告
・シチズンシップ教育とは、参加型民主主義社会を支える市民を育てる教育である。
・部活動に関わる生徒、教師、学校、地域の4者の視点から部活動改革マップを作成した。
・社会的道徳的責任、社会参画、政治的リテラシイー、アイデンティティと多様性の4つの要素を念頭にシティズンシップ教育から見た部活動について考えた。
・地域部活動の実践への示唆としては、「市民性を作る」、「生徒主体で考える」、「特別活動の知見を生かす」を考えている。
・部活動の地域移行について、そのまま移行できないということ、地域移行ではなく地域展開であるということ、各主体間の関係の熟議が必要であるということがポイント。
・地域移行は、部活動の無駄なところをそぎ落とすチャンスでもある。
・本来、部活動はどうあるべきかを考え、未来を描く視点が必要。
・部活動には生徒のシティズンシップを育む機会が多く内在していると同時に、それを阻む機会もたくさんある。

◆シンポジウム

**<<パネラー>>********************
長沼 豊(日本教育実践研究所)
林 直哉 (長野県松本深志高等学校 教諭)
平野和弘(駿河台大学/一般社団法人Moonlight Project)
齊藤 勇(NPO 法人日本地域部活動文化部推進本部)
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長沼:政治リテラシー、特にお金の問題との向き合い方について、どう考えるか。
平野:お金を通じて人との関わり方を学ぶことが大切。
林:予算を考えない自治はありえない。活動を予算という言葉に変換して話し合ってはどうか。
斉藤:主体者である自覚をもって予算を使うということがポイント。

長沼:お金の管理、決め方。透明性を担保することは大切だが、問題が起きた時に、どう対処するか生徒自身に考えさせることも大切と考えている。
平野:実際は、基金など大きなお金がある実態はある。
林:お金が足りなくなった事件があり、連絡のやりとりを追跡して徹底的に調べた。教員のミスについては、率直に生徒に謝罪をした。決着のつけ方まで教育だと考える。

長沼:部活動は前提として、主体性や自発性から始まることを考えると主権者教育は余計に必要ではないか。
平野:教師側からは、部活動を活用できれば、自治の力を育てる点を考えると、やりやすい活動形態と考える。
林:基本的に、部活動と正課をひっくり返せばいいと考えている。民主教育の原点が部活動にあると思っている。シチズンシップ教育は、本来、生課でやるべきでは。
斉藤:自分たちでやったということが大事。シチズンシップ教育は、総合的な時間と親和性が高いと思う。

長沼:シチズンシップ教育を同じ課題で、学校でも地域でも、生徒が主体になって運営するかたちを目指すべき。外部の指導員にはハードルが高いかも知れないが、教員がどうバトンを作るかが課題。
平野:地域移行によって、生徒主体という視点を持たない指導者も出てくる。可視化、共有、参加が大事。地域に移行しても、自治は教師が教えるしかない。部活通信を作るとか。教師しかできないことを働きかけることはできる。
林:教員の数を増やすことに尽きる。それでできるだけ対応する。
斉藤:新しい価値を見出すという方向性で取り組むしかない。そして、自分たちで決める妥当性を決める基準はどう考えるのか
林:見ざる手があって、自分たちでやったと思わせることも大切。不完全を許さないと自治活動は前に進まない。深い関係性があったとき、強く指導するときもある、ハラスメントも問題で壁になっている。


【6】日本部活動学会主催第6回大会のお知らせ
日時:2023(令和5)年3月11日(土) 10:00〜18:00
会場:大阪体育大学 熊取キャンパス
テーマ: 「改革前夜、学校教育・社会教育の視座より、これからの部活動を考える」
趣 旨:今日の部活動改革は、令和2年9月、休日の部活動を令和5年度より段階的に地域に移行すると文部科学大臣が示して、学校部活動や地域部活動と表現されたことに端を発します。令和4年6月、改革の期間が令和5〜7年度と具体的になりました。同年11月、スポーツ庁・文化庁「学校部活動及び地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン(案)」も提案されて地域の実情に応じた改革準備が加速しました。

今回のシンポジウムは、改革直前の3月、学校教育・社会教育担当者の現状報告をふま
え、専門分野の討論やフロアーからの意見を交えて課題の探究に挑みます。自治体や
NPO法人等が相互に抱く課題の相違や類似性が表れ、課題解決に向けて情報交換が促さ
れる機会となることを期し、このテーマを設えました。

参加申込:部活動学会ホームページより
https://jaseca2017.jimdofree.com/

今回もご高覧ありがとうございました。
部活研はこれからも具体的に行動します。
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◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104

◎「部活研通信」バックナンバーはこちら
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□発行 一般社団法人 日本部活指導研究協会
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