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配信日:2022/07/11
部活研通信:スポ協認定研修「生徒のやる気が湧き出る指導法」他
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称:部活研)
「部活研通信」
"役立つ研修情報や部活動関連の情報をお送りします!" < 2022.7.10 配信 Vol.80>
info@bukatsu-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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すざましい暑さが続いています。今まで当たり前にしてきたことでも、生活様式自体を根本的に見直す時期にきているのかもしれません。夏の全国大会の開催も再考のすべき時期ですね。

さて、いつもの通り、部活指導関連の情報をお届けします。
資格更新期限の変更について重要な告知があります。ご確認下さい。

☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104
◎部活研Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCyk_TeDJ8rNeA4xTdqTuq2g

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心が変わるとっておきの話
【2】部活News
【3】次回の研修について「生徒のやる気が湧き出る指導法」
【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
【5】資格更新期限の変更について
【6】部活動の予算について校内事情

文責 中屋晋
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以上をお送りします。

【1】部員の心が変わるとっておきの話
〜自尊心と自己評価〜
自分に自信が持てなくて、自分自身を責めて、思い悩んでしまうことは、特に改めて言葉にしなくても、ままあることです。しかし、この自分を卑下してしまう精神状態が、ネガティブな行動に繋がってしまっているのであれば、何とかして改善すべきです。

ある僧侶の話です。
「自尊心の低い人ほど、自分を過大評価する傾向にある」とのこと。
ん?逆では?自尊心の低い人ほど、自分を低く評価するのではないだろうかと思いました。

この僧侶の話は続きます。
「自尊感が低い人たちは、自分はもっと素晴らしい人間だという幻想を持って、自身を過大評価している。この幻想と現実のギャップが大きいほど、悩みも大きくなる。」

なるほど、自分は本当はもっと力があるのに、現実の自分は成果も出せず、評価もされない惨めな状態で、そんな自分の姿に不満を感じ、自己嫌悪に陥ってしまうということですね。

そして、お坊さんは、こんな例え話をしました。
「リスは、ほかのリスより美醜に劣るとか、ドングリを集められなかったからといって思い悩んだりはしない。動物たちには幻想がなく、ありのままの自分で生きている。現在の自分の姿に悲観して落ち込むのは人間だけなのです。」

この話のポイントは、「幻想と現実のギャップ」だと思います。つまり、幻想の姿に自分を合わせようとあらがうことが悩みの原因になるということではないでしょうか。やらなければならないのは、ありのままの自分を認め、受け入れる余裕を持つことです。

生徒のなかには、家庭環境に対する劣等感や兄弟のなかでの劣等感、あるいは、志望の高校に入れなかった過去に心が引きずられたり、不必要にネガティブな発想に囚われてしまっている生徒も少なくありません。

恐らく、根本には、「こんなはずじゃない」という思いがあるのだと思います。これが幻想です。だから、心の底にある自分は普通の人より価値ある人間だみたいな考え方こそが、実は、自尊心を低くしている原因で、ダメなところ、出来てない点などを認めるところから考えを変える必要があるのでしょう。

これによって、幻想と現実のギャップを無くすことが出来て、初めて真の自己肯定感が得られ、自尊心を上げることも可能になるのだと思います。

僧侶の「自尊心の低い人ほど、自分を過大評価する傾向にある」という言葉は、自分は特別な人間として生まれたわけじゃなく、出来ないこともたくさんある平凡な人間で、そんなありのままの自分を愛するところの大切さに気づかせてくれました。

「置かれた場所で咲きなさい」という言葉があります。まずは、どうにもならない現実を嘆くより、背伸びせず、今ある姿を前提に、今を客観的に認識して、出来ることをコツコツやること、この辺をネガティブな発想に囚われている生徒とは、話し合ってみるといいかも知れません。


【2】部活News
○合理的!「部活を外部委託」する学校の緻密な手順
https://toyokeizai.net/articles/-/599186
(東洋経済)

○公立中学校の運動部活動、地域移行を提言…3年かけ休日から
https://reseed.resemom.jp/article/2022/06/07/4066.html
(ReseED)

○「学校はすでに破綻」部活動改革だけでは不十分 茨城県の公立中学校で部活動の地域移行を実現
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3d75d5806267b92702d85471ecc10635fadfe6a
(東洋経済)

○高校バレー部の顧問、ミスプレーに腹立て女子部員の顔にボール投げけが負わせた疑いで逮捕
https://news.yahoo.co.jp/articles/d326a0516dcc97244656cdd73cabea0dbe280d7d
(読売新聞)

○新教員研修、定着テストも 免許更新制度廃止で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE279KC0X20C22A6000000/
(日本経済新聞)

○部活の幸せみつける「プロコーチ」 教え子と会えず、限界に気づいた
https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ6L46JLQ6KUTQP00V.html
(朝日新聞)

○部活動の地域移行、教育的意義はどうなるのか
https://www.ssf.or.jp/ssf_eyes/spi/17.html?utm_source=SSFNL&utm_medium=ML&utm_campaign=0729
(笹川スポーツ財団)

○“体育会系”が変わる?「運動部活動」と「入試」と「就活」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220628/k10013691241000.html
(NHK)


【3】次回の研修:スポ協認定「生徒のやる気が湧き出る指導法」(スポーツメンタルコーチング)
日程:8月28日(日) 13時〜16時
会場:オンライン会議システム「zoom」にて開催
講師1:フィールドフロー代表 柘植 陽一郎
講師2:日本部活動学会副会長 中屋 晋 
定員:100名
参加費:3000円
※ご入金後のキャンセルは出来ませんので、ご注意下さい。
※ZOOMアクセス情報は、開催1週間前にメールで連絡します。
※研修ポイント:1(指導分野専門科目) 

<内容>
スポーツメンタルコーチングは、生徒のやる気を力づくで引き出すのではなく、より自然に生徒が自ら主体的に動き出し、スポーツの探求に夢中になってしまうような指導者のあり方と関わり方を体系化したものです。
やる気が高まり、練習の質が変わり、仲間とのコミュニケーションの質が高まることで、試合での実力発揮にもつながります。本講習会では指導者の考え方と具体的なコミュニケーション方法について実践的に学びを深めます。
◆プログラム
1,スポーツメンタルコーチングの基本と応用
2,生徒のやる気が湧き出てくるための具体的なコミュニケーション方法
3,部活動改革の今後について

◆申込みはこちら
https://kokc.jp/e/ed6519d13c68992a3f86c56aecf21e31/

◆日本スポーツ協会認定講習としてポイントが取得できます
この研修の参加により、公益財団法人日本スポーツ協会公認スポーツ指導者 資格の更新研修を修了したことになります。 ただし、次の資格については、更新研修を修了したことにはなりません。 [水泳、サッカー、スノーボード、テニス、バスケットボール、バドミントン、 剣道、空手道、バウンドテニス、エアロビック(コーチ4のみ)、チアリーディング(コーチ3のみ)、スクーバ・ダイビング、プロゴルフ、プロテニ ス、プロスキー、スポーツドクター、スポーツデンティスト、アスレティッ クトレーナー、スポーツ栄養士、クラブマネジャー](2021年4月1日現在) 詳細は日本スポーツ協会のホームページをご確認ください。



【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
○インターネット受験について、受付をホームページにて行っております。
【受験手順】
受験日を選択→ネット決済システムに登録→受験システムにログイン
→受験日当日(画面解答入力 ※3級の場合は動画講習あり)→1週間以内に合否通知

【検定試験実施要項】
こちらのURLからダウンロード確認出来ます。
https://00m.in/qxiSc

・オンライン検定試験
■3級:オンライン講義の後に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
7月16日(土)、8月7日(日)、9月10日(土)、10月16日(日)、11月12日(土)、12月11日(日)
■2級:公式テキストを参考に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
6月26日(日)
■申し込み・詳細
https://bukatsujapan.jimdofree.com/



【5】資格更新期限の変更について
■資格更新期限につきまして、合格認定日の翌月から2年間でしたが、この度3年間に期限を延長することと致しました。
従って、本規定の変更により、現在資格を保有されている方から、本協会指定の研修を3年間に3回以上の受講(研修ポイント3を取得)することが資格更新のための必要条件となります。
■ポイント取得状況については、毎月配信されているメールマガジンで通知を行っておりますので、ご確認下さい。ポイント取得状況がわからない方は、協会事務局に問い合わせ下さい。info@bukatsu-japan.com



【6】部活動の予算について校内事情
◆意外と知らない学校内の事情
学校外から部活動に関わることになると、学校内部の仕組みについて不案内な部分は多々感じると思います。教育委員会より部活動指導員を委嘱されたとしても、恐らく担当の部活動に関すること以外の説明はなされないのが、一般的でしょう。

例えば、「分掌」という言葉があります。一般的に耳慣れない学校業務特有の言葉ではないでしょうか。学校内の組織体制を分ける時に使われます。一般の会社でいうと経理部、人事部などの様な「部署」に当たるものです。学校では、教務部、生徒指導部、進路指導部などの「分掌」があり、学校内との業務上のコミュニケーションを取るうえで把握しておくと、意思疎通がスムーズに進むでしょう。

学校はどんな人にも身近な存在ですが、意外と知らいない部分は多いものです。今回は、予算について、特に公立学校の部活動に携わると、金銭的な部分は融通が利かない場合が多いと思います。約7割の学校が公立学校ということを考えると多くの部活動指導員の方々に、その手続き、構成については知っておいて欲しいことです。

◆予算の費目の基本構成について
まず、部活動の活動費について、支出の費目を大きく分けると、公費(行政から支払われる支出)と私費(生徒会費、個人から徴収した部費など)があり、活動に関わる支出は、このなかから計上されます。

公費は、各公立学校が公的予算として各自治体に請求された結果、支給されるものです。公立の学校では、毎年度末に翌年度の予算請求をすることになっています。毎年、各部活動毎に来年度必要とされる消耗品、備品、連盟加盟費、大会参加費などをまとめて請求することになります。

私費は、各自治体から支給された予算とは別に、学校独自の手続きで徴収された予算で、PTA会費や同窓会費、生徒会費などがあります。一般的には、予算執行については、各学校の生徒会規約などによって定められていて、生徒会などで予算案を決めて、その各部活動への予算を配分するかたちになっています。

また、各部活動毎に任意に部費を私費として徴収するケースも、私費に当たります。その運用は各部活動毎に任されていますが、その管理については確実に担当者を決め、領収書、請求書等の関係書の管理、帳簿への記入、会計報告は徹底する必要があることは言うまでもありません。

◆公費と私費に分けて予算執行
予算に執行については、公明で厳正な手続きが必要なことは、どこの組織の会計でも同じですが、敢えて、公費と私費の使い方についての認識の違いに触れますと、公費は、税金から支払われる性格上、融通が利かない部分が多いです。行政の監査もあります。

例えば、加盟費は、運動部の場合、高体連・中体連の各競技部に年度ごとに支払わなければなりませんが、加盟費、あるいは、大会ごとの参加費を、公費で賄うか、私費で賄うかは、厳密な規定はなく、各学校の事情によって異なります。つまり、生徒の部活動への参加率や強豪チームを有する学校の方針など活動状況によって様々でだったりします。学校の教育活動全体を考慮して決められていると言えるでしょう。

ある公立の学校の例では、公費で、大会ごとの参加費と備品を、私費で、年度ごとの加盟費・消耗品を、という具合に分けて請求しているパターンもあります。私費というのは、だいたいが生徒会費です。余談ですが、生徒会費から支出されるということは、実は、部活動への参加の有無に関わらず全生徒がいくらかは必ず負担しているということになるという事実も知っておいて欲しいと思います。


今回もご高覧ありがとうございました。
部活研はこれからも具体的に行動します。
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