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配信日:2021/11/10
部活研通信:研修会「「生徒の実力を引き出すメンタルトレーニング」」等
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称:部活研)
「部活研通信」
"役立つ研修情報や部活動関連の情報をお送りします!" < 2021.11.10 配信 Vol.72>
info@bukatsu-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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コロナの状況が少し落ち着いてきて、光が見えてきました。部活動や学校行事が従来の通り実施出来るといいですね。

連載記事「カナダトロントの部活事情」も4回目です。ご質問、ご感想を受付けています。カナダでの、教員と保護者との連携が興味深いです。

そして、いつもの通り、部活指導関連の情報をお届けします。
生徒のやる気のきっかけに活用出来るとっておきの話もあります。
☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心が変わるとっておきの話
【2】部活News
【3】部活研主催研修会の情報「生徒の実力を引き出すメンタルトレーニング」
【4】資格更新期限の一部変更について
【5】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
【6】埼玉県超勤訴訟について雑感
【7】新連載記事「カナダトロントの部活事情」(4)

文責 中屋晋
☆::::::::::::::::::::::::::::::::::☆
以上をお送りします。

【1】部員の心が変わるとっておきの話
〜器用に何でも出来るというより自分の型〜
横綱白鵬の引退会見での言葉を紹介します。

「基本を大事にして、まずは型をつくって、その型ができたときに型を破る、まさに『型をもって、型にこだわらない』。これができれば、必ず強くなっていくんじゃないかなと思います。」
闇雲に目の前の勝負にこだわるのではなく、まずは師匠から教わる型を身に付けたうえで、自分流の勝負と対峙するための型を作り上げていくということなのだと思います。

ある意味、型というものは、実戦から遠いところに見えてしまうものです。それで、近道を探ると、型を身につけることが、何か遠回りしている様に思えてしまうのだと思います。

もう一つ白鵬関の紹介します。
「相撲人生のなかで、たくさんの技を持っている人は1つも怖くなかったです、型を持っている人が怖かったです」
つまり、器用に出来るというより、自分の型を確立している相手の安定性に最も強さを感じたということだと思います。

その場その場で上手に対応出来る力より、何があってもブレない基本を持つことが本当の実力を支えるもとになります。

もちろん、そのためには間違いのない基本を知り、その基本を目指して練習することが大切です。


【2】部活News
○コロナ下の部活に新たな気づき 「ズルするところが勝つ」モヤモヤも
https://www.asahi.com/articles/ASPBQ6KNCPBQUTQP028.html
(朝日新聞)

○(子どもとスポーツ)一つではない、部活の指導、チームのかたち
https://www.asahi.com/articles/DA3S15093114.html
(朝日新聞)

○【高校野球】県岐阜商、通達従わず練習し事故…部員頭部にボール直撃
https://news.yahoo.co.jp/articles/7bc7ffced617ba6ace1cca95113f8c56c471b8b3
(スポーツ報知)

○ハンマー事故 顧問2人を書類送検 盛岡農業高校 生徒2人けが<岩手県>
https://www.fnn.jp/articles/-/255650
(FNNプライムオンライン)

○秀光中野球部、廃止へ 硬式のクラブチーム新設
https://kahoku.news/articles/20211020khn000049.html
(河北新聞)

○研修を押しつけずに「学ぶ余裕を」 文科省に「#教師からのバトン」
https://www.asahi.com/articles/ASPBZ2RNLPBYUTIL024.html
(朝日新聞)

○議論される「部活動」の地域移行。スポーツクラブは受け皿になるか
https://news.yahoo.co.jp/articles/58a27cddee6c6dba1e4f8778f712d9d10811ae1d
(日刊工業新聞)


【3】部活研主催研修会の情報「生徒の実力を引き出すメンタルトレーニング」

<講師>笠原 彰
作新学院大学経営学部スポーツマネジメント学科 教授
とちぎスポーツ医科学センター メンタルコーチ
さくらクリニック メンタルコーチ・顧問
栃木国体強化対策向上委員会 栃木国体強化対策向上委員会委員

<内容>
メンタルトレーニングは、メンタル面は学習することができるという考えがベースになっています。スポーツ心理学の理論に基づく科学的トレーニングによって、競技力向上・実力発揮、心身の健康、人間的成長を目的としています。

本講習会では、生徒のメンタル面を高めるプロセス目標、熟達志向、プラス思考とマイナス思考の捉え方、リラクセーション、集中力、マインドフルネス等について、動画と実技を交えてお話をさせていただきます。

今回の研修は、部活動指導に興味のある方は、どなたでも参加できます。
何より生徒が生き生きと活動出来る部活動運営のための研修会になればと考えております。
◎本研修は、部活動認定3科目のなかの「指導分野専門科目」に該当します。
<詳細>
2021年12月12日(日)13:00〜15:00
会場:オンライン会議「ZOOM」
※「zoom」というビデオ会議アプリを使います。サインアップは無料です。
ダウンロードはこちらから
https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

参加費:部活動指導員3,000円(学生無料)
講義「生徒の実力を引き出すメンタルトレーニング」2時間、
※部活動の部員参加の場合は、指導者の方の申し込みフォーム内コメント欄に人数等をご記入下さい。

◎申し込み先
https://www.kokuchpro.com/event/b1f05734fe69b9a430c9f82b0b32c282/

◎お問い合わせ先
shin.nakaya@bukatsu-japan.com

※受講希望の方は画面下「お申し込み」をクリックして申込みフォーム画面から必要事項をご記入下さい。
※申込みの際、受付確認用のメールアドレス(携帯メール不可)をお知らせ下さい。
※参加費(3,000円)の振込が確認できましたら正式に申し込みが完了となります。その後、研修会1週間前までにオンラインセミナー参加に必要な情報をメールにてお知らせいたします。
※ご入金後のキャンセルは出来ませんので、ご注意下さい。

【4】資格更新期限の一部変更について
この度、部活動指導員検定の有効期限および更新方法を下記の通り変更いたしますのでご確認ください。
・事由
1.人によって更新時期が異なることによる煩雑さを解消するため
2.部活動指導員の採用時期に応じた発効日の設定

制度変更に伴い、今月より資格の移行期間とし、以下の措置を実施いたします。
・11月13日以降の検定受験者は2021年度後期受験者として扱います。
 →検定資格の発効日が2022年の3月1日となります
【重要】
・既に検定を保有されている方においては、
 2022年1月1日時点の有効期限に応じて、有効期限が一部延長されます。
(例)有効期限が1月末〜2月末の場合→2月末まで延長(後期扱い)
   有効期限が3月末〜8月末の場合→8月末まで延長(前期扱い)
   有効期限が9月末〜12月末の場合→翌年2月末まで延長
※この変更によって人により最大5か月検定の有効期限が延長されますが、
  皆さまに不利益が生じることはございません。

制度変更につきまして、何かご質問やご意見がございましたら、11月30日までに下記リンクへお問い合わせ下さい。
https://bukatsujapan.jimdofree.com/%E3%81%8A%E5%95%8F%E3%81%84%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B/


【5】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
○インターネット受験について、受付をホームページにて行っております。
【受験手順】
受験日を選択→ネット決済システムに登録→受験システムにログイン
→受験日当日(画面解答入力 ※3級の場合は動画講習あり)→1週間以内に合否通知

【検定試験実施要項】
こちらのURLからダウンロード確認出来ます。
https://00m.in/qxiSc

・オンライン検定試験
■3級:オンライン講義の後に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
11月13日(土)、12月12日(土)、1月15日(土)
■2級:公式テキストを参考に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
12月26日(日)
■申し込み・詳細
https://bukatsujapan.jimdofree.com/


【6】埼玉県超勤訴訟について雑感
先月、さいたま地裁の教員の超過勤務についての判決がありました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021100100921&g=soc

この判決で、請求が棄却されたのは残念ですが、給特法の矛盾についての指摘があった点は意義がある判決だったと思いました。

そもそも1970年代に制定された給特法ですが、教員の勤務管理がおおらかな時代だったという背景もあって、つまり、夏休み冬休み春休みは、文字通り教員にとっても休みだったり、仕事が余裕がある時は、出退勤も割と自由だった時代には、これで良かったのかもしれません。

夏休みに出勤していないのに、給料が支給されているのはおかしいとか、オンブズマンの出勤状況への告発があったり、まあ、当たり前と言えば当たり前の指摘なのですが、教員側からするとおおらかな勤務管理だったから、日常の激務については、目をつぶっていたという背景もあった気がします。

私は、1985年に都立高校の教員として勤務を始めましたが、朝7時出勤し、朝練と朝学習の指導、その後授業時間、4時から部活動を6時まで、教材準備と雑務で夜9時〜10時ころ退勤というパターンの毎日でした。

激務は激務でしたが、夏休みがあるからという、気持ちに支えられていた気がします。

今は、長期休業中も出勤の義務があり、きっちり在校時間が管理されていて、その割りに、勤務時間外については、勤務の記録も手当ても曖昧というアンバランスな状態で、そこが問題な気がします。



【7】連載記事「カナダトロントの部活事情」(4)
&#12316;日本とカナダ、異なる環境のなか3人の野球少年の母親が見たものは&#12316;

・筆者より
私は2007年3月末から2016年1月まで約9年間、夫の赴任に伴いカナダのトロントで暮らした。日本の学齢で小4終了、小学校卒業、中学校卒業した時点で移転した3人の息子は、現地の公立学校の教育を受け、カナダと米国の大学に入学した。移転して家を決める前に野球チームを決めたほど野球バカの一家だが、東京の少年野球チームや中学の野球部での経験が、英語もろくにできない子供たちがスムーズに現地になじむ大きな力になってくれた。

 一方、冬の寒さと降雪の厳しい現地では、野球は夏季限定のスポーツだが、そのことが逆に日本では経験できないようなスポーツや学校でのクラブ活動を経験することができた。今回、本メールマガジンで、カナダ・トロントの部活動事情をご紹介させていただけることとなった。10年以上前のことなので、現在はだいぶ変わっているかもしれないし、記憶が間違っていることもあると思うし、あくまで一保護者の狭い経験に基づくものであることは、あらかじめご理解いただきたい。

《初等教育でのクラブ活動》
トロントでも日本と同じで初等教育は6歳(Grade 1)から12歳(Grade 6)までである(学校によって中等教育のGrade 8/9までの一貫校も多い)。日本同様にクラス担任が専科以外の科目を教え、体育、音楽、美術などの専科専門の教員もいる。主に専科の科目について、担当教員が顧問となってクラブ活動を行っている。

絵画、器楽、歌などは美術、音楽の講師の指導の下、学校で練習し、校内に作品を展示したり、音楽の授業の発表会の時にクラブとして発表したりしていた。運動系は中高のクラブ活動と近いシステムで運営されるが、確かGrade 4以上のみだったと思う。体育委員会所属の学校が複数のブロックに分かれ、お互いの校庭・体育館や近隣のフィールドでリーグ戦が行われる。

我が家では、3人の息子の内の三男だけが小学校に2年通ったので、参加したソフトボール、サッカー、陸上を紹介する。

このうち陸上は、クラブ活動というより体育の授業のSports Day(陸上競技の記録会)で記録が良かった選手でチームを作り、トロント大学の運動場や市立運動場で行われるトロント市の陸上大会に出場する。種目は短距離、中距離、やり投げ(プラスチック製のやり)、ハンドボール投げ、三段跳び、走り幅跳び、高跳び、400mリレーなど。陸上大会には中高生も参加するが、小学生の場合は校庭でしかも短時間でできる種目ばかりだ。

参加するのはトロント教育委員会所属の全部の学校の代表選手で、各種目の上位3位までにはメダルとバナーが授与される。
原則として大会は平日の朝から夕方まで行われるので、体育担当の教員(複数いた)が全学年の選手全員を学校から公共交通機関で引率し、授業や家庭の事情で直接現地に行く生徒は保護者が連れて行った。各生徒の出場する種目が終わったら、保護者が連れて帰ったり、ある程度人数がまとまったところで教員が引率した。保護者が送迎する場合は、授業が終わっていない時間でも、自宅に直帰してよく、友達のお母さんに一緒に友達の家に連れて行ってもらって後はお宅で遊んだりするのも、子どもたちの楽しみだった。

ソフトボール、サッカーはブロックごとのリーグ戦に参加する。前述の課外活動参加フォームでトライアウトや活動への参加を募るところも中高と同様だ。リーグ戦の数週間前にチームを編成して、週2〜3回校庭で練習して、早速大会が始まる。リーグ戦の後、順位決定のトーナメントが行われ、上位3チームには選手にメダルと小さなバナー、チームにトロフィーと大きなバナーが与えられるのも、中高と同じだ。

監督は体育担当教員の場合が多く、他の教員に経験者がいる場合はサポートしていた。どの学校でも、また、上記以外の種目についても同様なので、複数の種目が並行して行われることは少なく、選手もスポーツ好きの子供がほとんどなので、一つが終わると次の種目のチームに流れていく感じだった。

体を動かすことが好きな子供は一年中いろいろな種目のチームに参加して、スポーツを楽しみ、学校だよりでチームの戦績と合わせて名前を挙げて褒めてもらい、学校の人気者になっていた。我が家も、英語が全然できない中で、ソフトボールチームや陸上大会で活躍したおかげですっかり有名人になり、親子ともに先生や生徒、保護者の知り合いが増えたものだ。

《保護者の関わり》
試合は授業時間中に行われることもあるが、校庭や体育館を使用する場合は授業が終わってからか、午後の場合が多かったと思う。多くの場合は先生が引率して公共交通機関で行くか、保護者が送迎する。

保護者の応援、観戦は中高と同じくらいでこちらも仕事を抜け出して応援に来る父親も多かった。写真やビデオを撮る保護者も多いが、高性能の機器を持っている人は、知り合いに撮影を頼まれて大忙しだった。良い写真が撮れると学校のHPなどにも提供されていたようだ。

年齢が低いため、大会の時のおやつや飲み物の差し入れは必須だが、調整せずに重複することも多かった。息子の学校では、大会後に先生を含めて打ち上げランチはどの種目でも設定されていたが、小学生なので、学校のランチの時間に保護者がピザやチキンウイング、クッキーなどや飲み物を持ち込んでさくっと行われていた。

費用は、差し入れは差し入れる家庭が負担し、打ち上げは可能な範囲で参加家庭で分担。どちらも協力できない家庭もあるが、ごちそうする方もされる方も特に気にせず、「できる時にできる人(=したい人)がサポートし、できなかった時は別の機会に別の形で貢献すればよい(ごちそうしてもらったのと別の人に対しても可)」という、緩やかなサポートだったのが、とても居心地がよかった。(続く)

注1:トロント地区教育委員会(TDSB Toronto District School Board)が紹介している、トロント地区初等教育体育委員会(Toronto District Elementary School Athletic Association)が提供する小学校でのスポーツは以下の通り。季は中高と同じ。学校により提供できる種目は異なる。
秋:クロスカントリー、ハンドボール、ソフトボール(スローピッチ)、フラッグフットボール、フラッグラグビー、男子バレーボール、女子バスケットボール。冬:男子バスケットボール、女子バレーボール、アイスホッケー。春:水泳、バドミントン、混合バレーボール、陸上、クリケット、アルティメットフリスビー。
https://www.tdsb.on.ca/Elementary-School/Beyond-the-Classroom/Elementary-Sports


※鈴木典子さんのブログです。
https://thegroupofeight.com/category/writers/%e9%88%b4%e6%9c%a8%e5%85%b8%e5%ad%90%e3%80%80noriko-suzuki/
※本連載記事「カナダトロントの部活事情」についての、ご意見、ご感想、質問等は、info@bukatsu-japan.comまで、お待ちしております。


今回もご高覧ありがとうございました。
部活研はこれからも具体的に行動します。
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