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配信日:2020/11/11
部活研通信11月号:中澤篤史先生の講習会報告他
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称:部活研)
「部活研通信」
"部活動指導者のための部員の心を変えるとっておきの話" < 2020.11.10 配信 Vol.60>
info@bukatau-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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文化部も運動部も、活動中の感染対策は、まだまだ気を抜けないですね。冬の季節は特にウィルスにとって活発化する条件が整います。一層の注意を心がけたいものです。

さあ、今回も部活指導関連の情報をお届けします。
生徒のやる気のきっかけに活用出来るとっておきの話もあります。
☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎部活研通信、一般会員入会のお願い
一般会員になることで、「当協会主催の研修会への参加料金が割引になる」などのサービスを受けることができ
ます。当協会の目的にご賛同いただける方は、
https://bit.ly/2SNszmu よりお手続きをお願いいたします。

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心を変えるとっておきの話
【2】部活News
【3】11月6日に「新しい部活のかたちを考える」中澤篤史氏の講習会報告
【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
【5】学生アスリートと就活 「100メートル10秒台で走れます」は本当に仕事に生きないのか
【6】部活動指導員の団体を組織した場合の新しい部活動運用案について
文責 中屋晋
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以上をお送りします。

【1】部員の心を変えるとっておきの話
〜効果的な練習とは〜
多くのスポーツや文化芸術系の練習の形態を分けると3種類になります。「個人練習」、「グループ練習」、「試合本番形式」の3種類です。この3種類は、計画的にバランス良く取り入れて、練習していくことが、効率の良い成長、上達に繋がります。

例えば、「個人練習」は、周りを気にしないで自分のペースで出来る練習で、つまり、ある意味試行錯誤も大胆に出来て、技術やメンタルの持ち方をいろいろ試すことが可能な練習になります。

ですから、長期的な視野に立った比較的大きな変化を見据えて行う練習とも言えます。意識的にフォームや型を徹底して潜在意識に植え込む練習はこの個人練習で可能になります。

そして、「グループ練習」は、仲間との練習になりますが、チームワークを必要とする種目は、当然無くてはならない実戦練習になります。個人種目でも練習仲間を意識して技術レベルを磨くには必要な練習形態です。

この場合、成長計画のなかで考えるなら中期的な視野に立って行う練習と言えます。潜在意識に植え込まれた技術や戦略を仲間との連携で、より実戦に近づけます。

最後に「試合本番形式」ですが、試合本番を含む試合本番さながらの練習で、ミスをしないことを想定して臨みます。

つまり、3種類のなかでは、一番ミスが許されない局面になるので、当然ここで大きな冒険は難しいです。ということは基本的に大きな変化は期待出来ません。上達の段階としては、今、もしくは明日のための短期的な取り組みになります。

この「個人練習」、「グループ練習」、「試合本番」をバランス良くということは、例えば「個人練習」だけでも、「グループ練習」だけでも、はたまた「試合本番」だけでも、効率のいい取り組みとは言えないということです。

この3種類の練習で一番モチベーションに繋がるのは、「試合本番」形式の練習です。だからと言って、「試合本番」形式での練習ばかりしていては、ただミスをしないための練習になり、大きな変化、成長は望めません。

単に勝つため、見栄えを良くするためだけではなく、正しいフォーム、合理的なかたちを追求することは安定した地盤を作ることになります。そのために、「個人練習」で、素振り練習、シュート練習、パート練習などをしっかり時間を掛けて取り組むことが、結果的に「試合本番」で大きな成果を得ることに繋がるのだと思います。

最後に、練習と試合本番の違いは、何なのでしょう。考えてみて下さい。
練習は理想を追求して良いと思いますが、試合本番で理想を追求するというより、現実を見ることに集中すべきと個人的には考えます。理想と現実をバランスよく見据えた取り組みが効率の良い取り組みと言えるとだ思います。

3種類の練習形態を意識して、練習してみて下さい。

【2】部活News
○部活遠征で教員83人処分と発表 内規違反、車に生徒乗せる
https://news.yahoo.co.jp/articles/15533aa952a3bcfb3b17787fa941d261a3245093
(KYODO)

○「部活に入っているから勉強ができない」はウソだった!?本当に勉強の妨げになっているものは?
https://news.yahoo.co.jp/articles/803790266cc14d1512caad656186b12c6a807c85
(ベネッセ)

○かさむ公立中の部活費用、ユニフォームなど6万円請求も。捻出にダブルワークするシングルマザーも
https://news.yahoo.co.jp/articles/991edb240dfc448575464b9a56851385a97c6f0d
(BUSINESS INSIDER)

○部活動についてもコメント 室伏広治長官が就任会見
https://www.kyobun.co.jp/news/20201002_04/
(教育新聞)

○土日祝日の部活動での出勤、記録から削除指示 滋賀の町教委が管理職に
https://news.yahoo.co.jp/articles/57b3a62f91c58947efe18ac6773e115aa107b37e
(京都新聞)

【3】11月6日に「部活動教養科目」中澤篤史氏の講習会の報告
日本部活指導研究協会主催『新しい部活動のかたち

11月6日(金)に、早稲田大学の中澤篤史先生をお招きしてオンライン研修会を開催しました。

中学教員、外部指導者、教育委員会の方など、様々な立場で、部活動に関わっておられる方々にご参加頂き、たいへん有意義な研修会になりました。

前半の中澤先生の講義では、戦後から現在までの部活動の変遷を豊富な事例とともに解説をして頂きました。

意見交換では、このコロナ禍での、部活動の実情についての報告もあり、改めて部活動のあり方を考える良い機会になったと思います。

特に中澤先生のこの講義のなかで印象に残ったのが、文科省が発表した『「新しい生活様式」を踏まえた学校の行動基準』で、地域の感染レベル毎に行動基準を示した表についてです。
https://mobidrive.com/sharelink/dmZvb3R3b3JrQGdtYWlsLmNvbQ.7XFjJYqfTwooRC7M8wzdDE

注目したのは、感染レベル3に達した時に、教科活動ついては「行わない」という指示を示しているのに対して、部活動については、人数や時間を制限したうえで限定的に実施とされている点です。

中澤先生は、教科活動が行われない状況でも、部活動を認めるという指針には違和感を感じるとコメントがされてましたが、私も同様な感想を持ちました。

学習指導要領で、教育課程外の位置付けの部活動が教科活動より優先されるということは、学校教育の達成すべき目的の優先順位を混乱させることになるのではという懸念があります。

教科活動があっての部活動という認識について、再確認すべとないかと感じました。

今回の研修は、部活動教養科目の講義になりますが、協会主催の研修は引き続き開催して参ります。メルマガでの情報をご確認下さい。


【4】部活動指導員検定3級、2級試験実施について
○インターネット受験について、受付をホームページにて引き続き行っております。
【受験手順】
受験日を選択→ネット決済システムに登録→受験システムにログイン
→受験日当日(画面解答入力 ※3級の場合は動画講習あり)→1週間以内に合否通知

【検定試験実施要項】
こちらのURLからダウンロード確認出来ます。
https://00m.in/qxiSc

・オンライン検定試験
■3級:オンライン講義の後に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
3級試験
11月3日(火)、7日(土)、11日(水)、14日(土)、18日(水)、21日(土)、25日(水)、28日(土)
■2級:公式テキストを参考に画面解答入力 合格基準:正答率80%以上
<予定>
11月29日

■申し込み・詳細
https://bukatsujapan.jimdofree.com/


【5】学生アスリートと就活「100メートル10秒台で走れます」は本当に仕事に生きないのか
大学時代に陸上競技では、日本のトップアスリートとして活躍した秋本真吾選手が、学生アスリートにアドバイスをしたインタビュー記事をここで紹介します。
https://the-ans.jp/column/132115/

学生の本分は勉強だとわかっていても、部活に明け暮れる4年間で、終えてみると勉強で残ったものは何もないことに気づいて、秋本さんは、大学院に2年間通うことに決めたそうです。その大学院卒業後、企業勤務を経験、現在は「走りの指導」をビジネス展開されています。

就職して、ただ「100メートル10秒台で走れます」というだけなら、仕事をするうえで何もならないでしょう。どうやって足を速くしてきましたか?と聞れた時に「先生に言われるまま、やってきました」では仕事に接続できないですよね。と秋本さんは言います。

学校での勉強を活かして、身体の構造を調べ、自分なりに早く走るための方法について仮設をたて、科学的に検証するなど、自分で考える実践を繰り返すことが社会人になった時に目の前の問題分析能力に繋げられると考えたそうです。

学校部活動の地域移行へのあり方が問われている今、大学だけではなく、中学高校でも、部活をやるために学校に行っているという程、学校生活のなかでの部活動への比重が大きい生徒がたくさんいます。

今後、部活動改革では、学校は、アスリートを育てるところではなく、「勉強をするところである」という根本的なそもそも論を改めて考える意識改革も同時に行う必要がある気がします。


【6】部活動指導員の団体を組織した場合の新しい部活動運用案
 部活動を地域移行にする案を文部科学省が検討しています。
 協会内の研究材料として「部活動指導員を組織化した場合の部活動運営モデルプラン」を考えました。
 部活動は、自主的自発的に行う活動という定義が基本にあり、言い換えると学校内に自然発生的におきる活動である。これを行政の監督下において、管理運営することに無理があるのではないか。
 つまり、地域の祭などの行事と同様に命令されて行う活動ではない。この場合、行政は援助する、支援する立場に立つことが、むしろ適切な関係になるのではないだろうか。
 以下リンクにモデルプラン図示してみました。部活動指導員を組織した新団体を想定して、行政がその新団体を通じて部活動を支援するというかたちのプランについて協会内で、研究材料として検討しています。
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/09/15/065723

今回もご高覧ありがとうございました。
 部活研はこれからも具体的に行動します。
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◎協会スタッフ募集のお知らせ
一緒に新しい部活動制度を作りませんか
http://bukatsujapan.hatenablog.com/entry/2020/10/31/131104

◎「部活研通信」バックナンバーはこちら
https://sv2.mgzn.jp/pub/mailList.php?cid=N906697

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件名に「入会希望」とご記入下さい。
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□発行 一般社団法人 日本部活指導研究協会
http://bukatsujapan.jimdo.com

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