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配信日:2020/02/11
部活動指導員検定3級認定講習会について他
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称・部活研)
「部活研通信」
"部活顧問のための部員の心を変えるとっておきの話" < 2. 2. 10 配信 Vol.51>
info@bukatau-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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受験生にとっては、大事な時期ですね。体調を整えるために栄養をいっぱいとること。風邪を引
きにくい体は心掛け次第です。

さあ、今回も部活指導関連の情報をお届けします。
生徒のやる気のきっかけに活用出来るとっておきの話もあります。

☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎部活研通信、新規会員のご紹介のお願い
info@bukatsu-japan.com まで、
お名前とメールアドレスを明記のうえご連絡お願いします。
件名に「入会希望」とご記入下さい。

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心を変えるとっておきの話
【2】部活News
【3】当協会主催の部活動指導員検定についての1月9日の朝日新聞の朝刊に続き1月17日読売中
高生新聞でも記事掲載
【4】指導料の財源モデル案、教え子の恩返し制度 
【5】リスクマネージメント講習「違法性の阻却」について
【6】部活動学会より自由研究発表の募集開始のお知らせ
【7】書籍のご紹介『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
文責 中屋晋
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以上をお送りします。

【1】部員の心を変えるとっておきの話
〜9割判断で1割決断〜
出だし2打リードだったのに、11番を終えた時点で2打差の3位。2019年全英オープン、渋野選手は追い込まれつつありました。

ここで渋野選手が、253ヤードと距離の短い12番ホールで勝負に出たのです。距離から考えれば、普通は打球が安定するアイアンを使うところです。

しかし、渋野選手は「ドライバーを持たなかったら悔いが残る」と、ドライバーショットを選んだのでした。

結果、渾身の一打は、右に池が待ち構えるグリーンの右端に際どく乗り、バーディーに。勢いを付けた渋野選手は、日本勢42年ぶりのメジャー制覇を成し遂げました。

行動を決める基準として、その成功の確率をまず念頭に置いて決めるのが一般的ですね。この時の渋野選手の決定は、確率による判断とは別の判断です。

この様に確率を越えた判断を決断といいます。成功の確率の高いものを選んで行動すれば、確かに失敗に出会うことは少ないと思います。

しかし、成功の数が多いことと成功のレベルが高いこととは別問題です。つまり、高いレベルの成功を成し遂げるには、成功の確率の高さを越える行動基準が必要になります。

成功確率を考えた時に高い確率の方を選ぶこと、これが判断力になります。逆に、低い確率の方を選ぶこと、これには決断力が必要になります。

「成功の確率を越える行動基準」これは決断力の源と言えます。大きな成果の前には、必ず大きな決断があります。

最近は、データ分析を駆使したスポーツ戦略が主流ですが、9割は確率でいいかも知れません。しかし、1割は決断力がものを言うのがスポーツです。

ミスをしないことだけを目標にした戦略だけでは、高いレベルの成功には繋がりません。1つの試合で何回か、決断をしなければいけない時があります。
その時のために何を準備しますか。

【2】部活News
○『部活オフ』1ヵ月間、放課後の活動一切なし... 生徒からは「歓迎」と「戸惑い」
(yahooニュース)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200131-00010001-nbstv-l20

○星稜高、河崎サッカー総監督解任 部員への暴言、暴力
https://this.kiji.is/593418573109298273?c=39546741839462401
(共同通信)

○日大ラグビー部が無期限活動停止 部員の大麻容疑で
https://www.nikkansports.com/m/sports/news/202001200000515_m.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp
(日刊スポーツ)

○部活顧問の教諭、部費を自分の財布で管理…出納簿もずさん
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200131-OYT1T50135/
(読売新聞)

○那須雪崩事故で初の示談へ 県と1遺族約7,000万円
https://www.sankei.com/affairs/news/200205/afr2002050007-n1.html
(産経新聞)


【3】当協会主催の部活動指導員検定についての1月9日の朝日新聞の朝刊に続き1月17日読売中
高生新聞でも記事掲載

基本は、言うまでもなく生徒ファーストです。
一人でも多くの生徒が安全で有意義な部活動に参加出来る仕組み作りに貢献出来ればと考えています。

現在、募集開始からたくさんの方に問い合わせやご意見を頂いております。

>>>>ここで当協会が主催する部活動指導員検定制度について更に説明させて頂きます。

◎この部活動指導員検定制度の柱は2本です。
1、指導員の能力・知識の審査認定→検定試験
2、指導員の能力・知識の維持向上→更新研修

この2本の柱をもとに行われる資格制度になります。
当協会認定の資格につきましては、部活動指導者としての活動の履歴として、そして、研修につきましては、部活動指導者としての資質向上の機会として、ご活用頂ければと思います。

また、合格者につきましては、資格認定指導員として当協会の名簿に登載を致します。学校または地方自治体から問い合わせがあった場合、登載された個人情報を共有することがありますので予めご了承下さい。

◎この資格制度を支えるために、以下の部活動指導員認定3科目を設定しています。
1.【学校一般科目】
学校教育の一環としての部活動について、文科省が平成25年に策定した「運動部活動での指導のガイドライン」の内容について学習し修得する科目。
2.【指導分野専門科目】
部活動を指導、運営するうえで必要なスポーツ・文化活動の専門的な知識、技能について学習し修得する科目。
e.g. スポーツメンタル講座、体幹トレーニング講座、救急救命講座 等
3.【部活動教養科目】
部活動研究の専門家の解説により部活動の歴史、現状における問題点、今後の展望等を学習し修得する科目

◎【学校一般科目】については、検定試験3級と2級認定の基礎になります。
また、【学校一般科目】については、所定の教本が用意されており、2級受験の際に必要となります。3月以降出版予定です。

受験方法としては、3級は年3回程度の会場講習とネット受験、2級はネット受験のみになります。
ネット受験の受付は4月以降の開始予定です。
※3月15日3級認定講習では、文科省が平成25年に策定した「運動部活動での指導のガイドライン」の解説をもとに受験者が作成したワークシートを審査のうえ合否を決定します。


◎資格更新について
【指導分野専門科目】と【部活動教養科目】については、資格を更新するための更新講習の科目で、資格維持のために必要です。
更新期限は2年です。当協会の名簿登載者には更新講習の告知の連絡をさせて頂きます。

今回の3月15日の認定講習会では、【学校一般科目】を受講しながらワークシートを完成して頂きます。完成、提出されたワークシートについて当日審査後、合否をお伝え致します。
ご案内のように3月15日の講習会においては、部活動指導員認定3科目、全てが受講できます。
従って、合格者には、検定試験3級の資格と併せて更新講習の2回分のポイントも取得することが出来ますので、是非、多くの方にこの機会を利用して頂きたいと考えております。

なお、当講習会は日本スポーツ協会の更新研修には指定されておりませんので、お間違えのないようご確認下さい。


◎3月15日認定講習会詳細について
日程:2020年3月15日(日)
時間:13時から17時半(12時半受付開始)
場所:東京都新宿区西新宿1-7-3 総合校舎コクーンタワー  首都医校
https://www.iko.ac.jp/tokyo/access

受験料・審査料:3,000円(学生1,000円)※出来るだけお釣りのないようにお願い致します。
持ち物:筆記用具
1部:13:00〜14:00 怒りのエネルギーコントロールと活用法(指導分野専門科目) 
講師:日本スポーツコーチング協会
スポーツコミュニケーションアドバイザー認定コーチ 清川 洋美
 〜感情を効果的にエネルギーに変える『思考・行動・伝え方』トレーニング方法を学ぶ〜
2部:14:00〜15:20 部活動指導員3級認定講習(学校一般科目)  
講師:日本部活指導研究協会 代表理事   中屋 晋
 〜文科省が平成25年に策定のガイドラインついての解説〜※ワークシート完成後提出
休憩:15:20〜15:50(会場の説明・案内)
3部:15:50〜17:00 日本の部活動の現在・過去・未来(部活動教養科目) 
講師:日本部活動学会 会長 学習院大学教授 長沼 豊 
 〜部活動の歴史を振り返り、部活動の現状と未来を考える〜
質疑:17:00〜
18:00:部活動指導員検定3級合格者の発表を解散
○申し込みはこちら
https://docs.google.com/forms/d/1tC6b53pf_05w-YccOUGUE4m1aWSyuFrIjdS4uL5Y3vo/viewform?edit_requested=true


【4】指導料の財源モデル案、教え子の恩返し制度 
育成報償金制度という制度をご存じでしょうか。簡単に言うと、プロ契約した選手の移籍金などの契約金の一部が出身のクラブ、少年団、学校に支払われる制度です。サッカー界では、FIFAによる国際ルールとして決められている制度らしいです。

言わば、プロスポーツ選手として活躍した選手が自分をジュニア時代に育ててくれた団体に恩返しが出来る制度なのです。

部活動制度の問題を考えると、ネックになるのが、人材不足の問題、人件費不足の問題です。どこから人材を確保するか、どこから予算を確保するか、これらの問題は、緊急避難的な制度を作っても、問題を先送りするだけで根本的な解決になりません。

やはり、国全体を巻き込んだ大胆な改革が必要だと思います。指導者になり得る人材をスムーズに流通させる仕組み、指導者に支払われる財源を継続的に確保する仕組み、これらを考える必要があります。

指導者に支払われる財源について、この育成報償金制度を活用出来ないか。サッカー界では取り入れられているようですが、個々の競技団体の取り組みで終わらせるのでなく、日本のスポーツ界全体の取り組みに変えられないだろうか。

近年、世界のトップレベルで活躍するプロ契約選手が多く見られるようになりました。その契約金の何%かを日本の指導者のために還元する仕組みが出来ないだろうか。

自治体から給料表に基づいて支払われる指導料には限度があり、そもそも自主的自発的に行う活動を行政が監督指示するかたちには無理があるとも思います。

この育成報償金制度は、スポーツだけでなく文化活動にも適用できる制度です。音楽会、演劇界、芸能界で活躍する一流のアーティストが、お世話になった文化部活動の指導者をサポートする仕組みがあってもよいと思います。

部活動改革は、アイデアを出し合って、既成概念を外して、出来ることを実行する段階に来ていると感じています。

育成報償金制度の導入は、中学校や高校の短い3年間という短期的な結果に目を奪われることなく、長期的な視野で選手を育てるきっかけにもなるでしょう。また、加えて指導に対する報酬の財源の確保という点においても、指導者の意識に良い影響が期待出来るのではないかと考えます。

トップアスリートとして活躍している選手も自分を育ててくれたクラブや学校に何かのかたちで恩返しを考えているのではないでしょうか。この育成報償金制度をかたちを変えて応用できれば良いのですが、、

 
【5】リスクマネージメント講習「違法性の阻却」について
2月8日、板橋区の総合型地域スポーツクラブの志村スポーツクラブ「プリムラ」主催のリスクマネージメント講習会に参加して来ました。
講師は、実践女子大学短期大学部 名誉教授の日野一男先生でした。日野先生は、スポーツ法学会の役員を務められた経歴もあり、学識経験者として学校事故弁護団に関わる等、実際に多くの学校事故の問題と向き合って来られた方です。

この講習を受けることでリスクマネージメントについて意識を新たにすることが出来ました。日野先生の話は具体的な事例を豊富に盛り込みながら、難しい法的解釈を論理的に明確に説明しておられ、たいへん勉強になりました。

特に印象に残った箇所について、ここでレポートします。
さて、「違法性の阻却」という言葉をご存知でしょうか。これは損害賠償責任について議論をするなかで、使われる用語のようです。賠償責任を問われるような行為について、その違法性を否定することを「違法性の阻却」といいます。

部活動の指導者として、日頃から違法性の阻却をするに足る事由を持ち合わせて、指導に当たっているかは、再確認が必要です。

例えば、練習中に剣道のツキが相手の喉を突いてしまい、大怪我を負わせてしまった場合その責任はどこまで負わなければならないのか。

日野先生は、こう説明しています。そのスポーツをするために予測できる危険、内在する危険の域を越えているかがどうが問題だと。

つまり、剣道で相手と対戦する時にツキは、一つの技であり、その技を使った結果、相手に怪我を負わせた場合、加害者は刑事上も民事上も責任を負う事象とは認められない。これが違法性の阻却に当たるわけです。

どういうことかとうと、その行為をその都度罰していたら、そもそもそのスポーツが成立しなくなってしまうといことです。言い換えれば、その事を双方承知のうえでそのスポーツを行っているという解釈です。内在する危険性の域を越えないということが違法性を否定する事由になります。

ただ、ここで大事なのは、段階を追ってルールに則って安全確保を行ったという大前提を忘れてはならないのです。指導者はここを確実に押さえておかないと違法性の阻却をすることが出来ないということになります。

この行為に至るまで、段階を追わず、ルールを逸脱し、安全確保がなされていない場合は、内在する危険の域を越えてしまっていると判断され、加害者、もしくは指導者も損害賠償責任を負うことになります。

指導者として、安全確保の意識は日々常に油断なく行われなければならないのですが、そのことが、まさしく違法性の阻却に繋がるのです。スポーツをするうえで危険と隣り合わせでいること自体は避けられない現実があります。しかし、その危険に対してその時々に応じて備えているかどうか、そこは再確認する必要があるでしょう。


【6】部活動学会より自由研究発表の募集開始のお知らせ
日本部活動学会の第3回大会は神戸市にて開催します。部活動のあり方について、じっくり語り合う場となります。

大会参加の申し込み、会員による自由研究のエントリー、どちらも開始しています。

自由研究発表は、会員であればどなたでも発表できます。

テーマ:今後の部活動の展望〜部活動指導員制度を
考える〜
日時:2020年3月29日(日)10:00〜16:30
場所:兵庫教育大学 神戸ハーバーランドキャンパス・神戸情報文化ビル3F

受    付: 9:30〜
自由研究発表:10:00〜12:30
昼    食:12:30〜14:00
シンポジウム:14:00〜16:00
総    会:16:00〜16:40
情報交換会 :17:00〜19:00(同ビル地下1Fのモズライトカフェ)

主催:日本部活動学会
参加費:会員 1,000円、会員(学生) 無料、非会員 2,000円、非会員(学生)1,000円
(支払いは当日受付で)
※ 当日、学会にご入会された方も、会員価格でご参加いただけます。
定員:70人

情報交換会:参加費4000円(定員30人)
参加申し込みはこちら
https://kokucheese.com/event/index/587155/


【7】書籍のご紹介『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
本協会の大津信亮理事がご自身の指導経験をまとめた本を刊行されました。
以下、紹介文です。

この度、書籍「部活動指導で生徒の主体性を育てる」を出版しました。
私の専門競技はテニスで、大学テニス部を指導した後、現在は公立高校テニス部の指導をしています。

部活動に参加する生徒たちは、大好きなテニスがしたい、友達が欲しい、新しいことにチャレンジしたい、など様々な思いを持っています。私はそんな生徒たちとテニスというツールを通じて繋がり、指導者として生徒たちの成長をサポートしています。

教育現場におけるスポーツ指導とはどういうものなのか?生徒の主体性を育てるにはどうすればいいのか? 私の指導経験から、それらのヒントになることを書かせていただきました。

これから部活動指導者としての活動を考えている方や、指導方法に悩んでいる現役指導者の方にはきっとお役に立ちますので、ぜひ読んでみてください。

Amazonにて購入できます。
『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
https://www.amazon.co.jp/dp/4908229171

部活指導研究協会
理事 大津信亮


 今回もご高覧ありがとうございました。
 部活研はこれからも具体的に行動します。
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□発行 一般社団法人 日本部活指導研究協会
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