メール一覧に戻る
配信日:2020/01/11
3月部活動指導員検定について他
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*
一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称・部活研)
「部活研通信」
"部活顧問のための部員の心を変えるとっておきの話" < 2. 1. 10 配信 Vol.50>
info@bukatau-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
明けましておめでとうございます。
今年も部活動を健全なかたちで維持継続していくために部活動制度改革、指導者育成システムの構築に努力を続けます。

さあ、今回も部活指導関連の情報をお届けします。
生徒のやる気のきっかけに活用出来るとっておきの話もあります。

☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎部活研通信、新規会員のご紹介のお願い
info@bukatsu-japan.com まで、
お名前とメールアドレスを明記のうえご連絡お願いします。
件名に「入会希望」とご記入下さい。

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心を変えるとっておきの話
【2】部活News
【3】当協会主催の部活動指導員検定についての報道
【4】第1回部活動指導員3級認定講習について
【5】部活動制度の仕組みから変えなくては
【6】12月8日、部活動学会主催の研究集会の報告
【7】部活動学会第3回大会について
【8】書籍のご紹介『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
文責 中屋晋
☆::::::::::::::::::::::::::::::::::☆
以上をお送りします。

【1】部員の心を変えるとっておきの話
〜1人の時に何をするか〜
仲間に助けられたり、仲間を助けたり、仲間の存在は、何かをしようと思った時は非常に重要で、不可欠なものです。

確かに仲間は大切なものです。しかし、仲間と一緒に努力することも大事なのですが、実は1人の時に何をするかはもっと大事です。

つまり、全体練習も大事だけど、仲間と同じことをするだけでなく、個人で何をするかで、目標達成の確率はぐっと上がるということです。

結局、大事な決断は、1人でしなければなりません。また、長期的な視野で結果を考えた場合、1人の時に何をするかで、大きな差になって現れたりします。

成功するにしても失敗するにしても1人で考え実行した事によって、人は大きく成長するものです。

それでも、もちろんその決断を支えるものは、仲間との信頼関係になるので、仲間の存在は大切でかけがえのないものということは忘れてはならないことです。

恐らく仲間がいたからこそ大きな目標を成し遂げられたという経験をしたという人も多いと思います。なぜなら、1人で行動する時の最大の敵は孤独と不安だからです。仲間への信頼があるから次の勇気ある一歩が踏み出せて、その連続が自分が思い描く目標地点へ導いてくれるのです。

でも、周りにどんなに信頼のおける仲間がいても、どんなに協力してくれても、結局は、1人でいる時に何もしなければ何もなりません。やはり、1人でいる時に何をするかです。


【2】部活News
○部活動指導員拡充へ検定試験 指導歴に応じて4段階
(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14320315.html

○教員採用試験で「指導できる部活」 書かせる自治体5割
https://www.asahi.com/sp/articles/ASMB84WK7MB8UTIL035.html?iref=sp_ss_date
(朝日新聞)

○「監督が怒ってはいけない」バレーボール大会 元日本代表・益子直美の願い
https://mainichi.jp/articles/20191213/k00/00m/050/113000c?yclid=YJAD.1576452541.M9LEdYydcq18E7phHUCm_qLIhEqXQV4tUz2sq_in_E86GeBUkxbSXqK15jbaBhv7VmCgVEfiPwcWKTE-
(毎日新聞)

○部活の背筋運動中、教諭に額たたかれ前歯折る…元生徒の女性が提訴
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191214-OYT1T50172/?from=yhd
(読売新聞)

○部員の死、ライバル校の壁を越え花園初制覇へ 御所実・竹田監督の流儀
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200106-00000029-mai-spo
(Yahooニュース)

○中高文化部も週休2日 県教委が方針 活動最長3時間程度
https://www.yomiuri.co.jp/local/nagano/news/20191223-OYTNT50062/
(読売新聞)

○倒れたテニス仲間、AEDで救う 訓練生きて命のリレー
https://www.asahi.com/articles/ASMDJ3VM3MDJTLVB00H.html?fbclid=IwAR0oUIEt8JLZTAv2F20rn4hRjnFX54Z0nvEQolJhP2MmFSEVer9OJk5p1oQ
(読売新聞)


【3】当協会主催の部活動指導員検定についての報道(1月9日の朝日新聞の朝刊)
 「部活動指導員拡充へ検定試験 指導歴に応じて4段階」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14320315.html
 朝日新聞の記者、中小路氏の取材インタビューを受けました。
 連絡を頂いた時は、「これはすぐに直球で報じましょう」と部活動問題について取材を続けている中小路氏の最初の言葉でした。
 部活動制度改革が謳われている今、必要な制度になるでしょうという意見も頂きました。ここまで組織力に頼らず地道に活動してきましたが、今後も引き続き部活動制度改革への取り組みを、更に進めたいと思います。


【4】第1回部活動指導員3級認定講習について
 3月15日に実施する部活動指導員検定の試みは、初めての試みになると思われます。
 より良い部活動のかたちを考えた時、優れた指導法を学ぶ研修の大切さが強調されますが、もちろん指導法の改善は非常に重要だと思いますが、その指導法を学ぶための制度を作ることは、更に優先されるのではないかと考えます。
 そのうえで、我々の今後の方針としては、今まで実践してきた協会として指導者育成の仕組み作りを更に発展させ、活動していくことを決めました。まずは、部活動指導員の資格認定制度を構築します。
 その一環で2020年3月15日に部活動指導員3級認定講習を実施いたします。
○第1回部活動指導員検定3級認定講習
「安心して任せられる部活動指導者のための検定試験です」
日時:2020年3月15日(日)
時間:13:00から
受講料・審査料:3,000円(学生1,000円)
会場:東京都新宿区西新宿1-7-3 総合校舎コクーンタワー  首都医校
https://www.iko.ac.jp/tokyo/access
申込:当協会ホームページより
https://bukatsujapan.jimdofree.com
◎講習は3部構成になっています。
第1部 指導分野専門科目
第2部 学校一般科目
第3部 部活動教養科目

このうち第2部学校一般科目で配布されるワークシートを講義を聞きながら完成させ、提出後審査を受け、会の終了時に合格者に部活動指導員検定3級合格証書をお渡しします。
【指定講習受講】→【所定ワークシート完成】→【認定審査】→【部活動指導員検定3級認定】

※2018年10月14日、2019年3月16日、2019年10月22日の講習を受け、審査後受講認定証を受け取った方につきましては、そのまま部活動指導員3級に登録認定といたします。
3級認定証を発行希望の方は、2020年3月15日以降にご連絡下さい。
 

【5】部活動制度の仕組みから変えなくては
 スポーツ指導講習会に定期的に参加して勉強させてもらっています。たくさんの優秀な指導者の理念、指導法を学びました。学んだ内容を生徒の指導のために活用し、指導現場で効果を上げられた方も多いと思います。

 しかし、最近、個人的に感じていることがあります。優秀な指導者の方々は、言葉の選び方、口調、目線、リーダーシップ、どれも卓越したものがあり、その結果、素晴らしい指導成果になっているようなのですが、それらは、かなり個性によるところが大きいのではと感じています。
 つまり、誰もが真似できるものではない。そんな感じをしています。もちろん、参考になり学ぶ点はたくさんあります。ですから、優秀な指導者の方々の指導方法を学ぶ機会は必要だと思います。

 しかし、その前にその素晴らしい講習を長期的な視野に立った制度や仕組みに乗せて、良い理論・指導法が大きな効力を発揮出来るようにすることが、優先して必要なことだと思います。
 部活動を指導したい人が指導をして、したくない人はしなくて済むかたちにしなくてはならないのですが、同時に誰でも指導できる仕組みを作る必要もあると思うのです。教員でも外部指導者でも参加できる指導者育成システムを作らなければなりません。

 生徒が安心して参加出来る部活動にするためには、正しい指導を適切な制度のうえで施すべきです。文科省の政策で、たくさんの部活動指導員が全国に配置されました。定期的な研修も義務付けられています。しかし、実態はどうでしょう。

 指導者育成のシステムがないため、付け焼刃のような研修が多いという話をよく耳にします。今回は確かに国からの予算が下りて助成されていますが、果たしてこの予算も継続的な性質のものなのか、数年で打ち切られ、後は地方自治体に丸投げされるのではないか。だから、本腰を入れて研修制度を作れないと、そんな懸念をもっている教育委員会も多いと聞きます。

 正しい指導法を広めるための制度作りを国全体で本気で考える時期に来ていると思います。
 

【6】12月8日、部活動学会主催の研究集会の報告
昨年12月8日に部活動学会主催の研究集会が明治大学で開催されました。

私自身は、学会の理事を務めております関係で副実行委員長、そして全体の司会者として、進行に関わりました。

このなかで部活動学会の共同研究の発表が、関西大学の神谷教授からありました。

神谷先生の発表は、今まで体罰、暴言など問題の起きた学校について、学校自体の状況や環境を学校要覧などを比較をして、果たして共通点があるのかどうなのか客観的に分析したという研究についての発表でした。

取り上げたのは、桜ノ宮高校と尼崎高校です。
いずれも体罰暴言の結果、深刻な事態を招き、教育委員会から強い指導を受けた高校です。以下、発表で示された両校の共通項です。

〇桜宮高校
設置者:市立
カリキュラム:スポーツ専門コースあり
指導者年齢:教師47歳
指導種目:バスケット 室内
被害:自殺

〇尼崎高校
設置者:市立
カリキュラム:スポーツ専門コースあり
指導者年齢:教師27歳
指導種目:バレー部 室内
被害:鼓膜裂傷

以上の共通項目を上げておられました。

学校設置者についてですが、市立という学校の特徴に、異動先の高校数が少ない場合が多く、在籍年数が長くなるケースが多い点に注目していました。つまり、意識や価値観が閉鎖的になりやすい条件なのではないかという指摘でした。

次に、カリキュラムについて、スポーツ専門コースが設置されている点。このスポーツ専門コースを設置している学校の多くは、スポーツ推薦を実施しており、入学後に入部した部活動を辞めるという選択がしづらい状況が想像出来ます。

指導者年齢の比較では、47歳と27歳とで同世代とは言えない指導者なのですが、この場合は、指導者は同校の卒業生で、伝統的に体罰を手段とした指導を受けて来た経験を持っていて、暴力暴言の間違った効力を共有する人間関係にある可能性が高いと言えます。

指導種目は、バレー部とバスケット部でいずれも室内競技です。この点で体罰の誘発が考えられるとしたら、ある意味、閉鎖的な空間になりやすい点が考えられるでしょう。外部の目から離れた場所では、その空間だけで許されてしまう行動にブレーキを掛けづらくなることはあるかも知れません。

以上の様な共通項を分析することは、非常に意味のある研究であると感じました。

神谷先生は、体罰による事案が深刻化する前には、必ず予兆があるとおっしゃってました。もしかしたら、暴言暴力を容認する学校文化や人間関係が事件に繋がったのかも知れません。

同じような条件の学校が一律に問題があると考えるべきではないと思いますが、その危険性については理解し、学校内のガバナンス体制を整え、予兆を感じた場合は常に聞き取り調査を遅滞なく励行することが望ましいでしょう。

部活動学会は、継続可能な部活動のかたちを構築すべく理論と実践をベースに研究をする場であり、是非多くの関係者に議論に参加して頂きたいと考えています。

日本部活動学会ホームページ
https://jaseca2017.jimdofree.com/

【7】部活動学会第3回大会について
テーマ:今後の部活動の展望?部活動指導員制度を考える?
日時:2020年3月29日(日)10:00〜16:30
場所:兵庫教育大学 神戸ハーバーランドキャンパス・神戸情報文化ビル3F

受    付: 9:30〜
自由研究発表:10:00?12:30
昼    食:12:30?14:00
シンポジウム:14:00?16:00
総    会:16:00?16:40
情報交換会 :17:00?19:00(同ビル地下1Fのモズライトカフェ)

主催:日本部活動学会
参加費:会員 1,000円、会員(学生) 無料、非会員 2,000円、非会員(学生)1,000円
(支払いは当日受付で)
※ 当日、学会にご入会された方も、会員価格でご参加いただけます。
定員:70人

情報交換会:参加費4000円(定員30人)
参加申し込みはこちら
https://kokucheese.com/event/index/587155/


【8】書籍のご紹介『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
本協会の大津信亮理事がご自身の指導経験をまとめた本を刊行されました。
以下、紹介文です。

この度、書籍「部活動指導で生徒の主体性を育てる」を出版しました。
私の専門競技はテニスで、大学テニス部を指導した後、現在は公立高校テニス部の指導をしています。

部活動に参加する生徒たちは、大好きなテニスがしたい、友達が欲しい、新しいことにチャレンジしたい、など様々な思いを持っています。私はそんな生徒たちとテニスというツールを通じて繋がり、指導者として生徒たちの成長をサポートしています。

教育現場におけるスポーツ指導とはどういうものなのか?生徒の主体性を育てるにはどうすればいいのか? 私の指導経験から、それらのヒントになることを書かせていただきました。

これから部活動指導者としての活動を考えている方や、指導方法に悩んでいる現役指導者の方にはきっとお役に立ちますので、ぜひ読んでみてください。

Amazonにて購入できます。
『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
https://www.amazon.co.jp/dp/4908229171

部活指導研究協会
理事 大津信亮


 今回もご高覧ありがとうございました。
 部活研はこれからも具体的に行動します。
*********************************************************************
◎部活研通信、新規会員のご紹介のお願い
info@bukatsu-japan.com まで、
お名前とメールアドレスを明記のうえご連絡願いします。
件名に「入会希望」とご記入下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□配信先の変更、購読停止について。
----------------------------------------------------------------------
発行システム:『まぐまぐ!』からご登録された方で配信中止を希望される方はこちら
http://www.mag2.com/m/0001670259.html
又はお手数ですが『配信不要』と記載してご返送下さい。
----------------------------------------------------------------
□ご意見・ご感想は まで info@bukatsu-japan.com
□発行 一般社団法人 日本部活指導研究協会
http://bukatsujapan.jimdo.com/



メール一覧に戻る