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配信日:2019/11/10
部活研通信「黙って応援してくれている人がいる」
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一般社団法人 日本部活指導研究協会(略称・部活研)
「部活研通信」
”部活顧問のための部員の心を変えるとっておきの話" < 1. 11. 10 配信 Vol.48>
info@bukatau-japan.com
http://bukatsujapan.jimdo.com/
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早いもので、もう今年もあと2か月を切りました。
今年の正月に立てた目標を今一度思いだしてみたいと思います。

さあ、今回も部活指導関連の情報をお届けします。
生徒のやる気のきっかけに活用出来るとっておきの話しもあります。

☆::::::::::::☆ お知らせ ☆::::::::::::☆
◎部活研通信、新規会員のご紹介のお願い
info@bukatsu-japan.com まで、
お名前とメールアドレスを明記のうえご連絡願いします。
件名に「入会希望」とご記入下さい。

それでは、以下、今回の目次です。
☆::::::::::::☆ 目次 ☆::::::::::::☆
【1】部員の心を変えるとっておきの話
【2】部活News
【3】10月22日部活動指導者研修会のご報告
【4】書籍のご紹介『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
【5】12月8日日本部活動学会主催の研究集会を後援します
【6】ボランティアスタッフ募集
文責 中屋晋
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以上をお送りします。

【1】部員の心を変えるとっておきの話
〜黙って応援してくれている人がいる〜

才能が開花したり、何かを成し遂げる前には、必ず助走期間があります。しかし、残念なことに、この助走期間の間に走ることを止めてしまう人がたくさんいます。

何か取り組みを始めたとします。例えば、部活動のなかでも、練習前のランニングを始めたとか、練習の日誌をつけ始めたとか、部室の掃除を始めたとか、自分1人で決めて取り組みを始めたことってあると思います。

この場合、大抵やろうと思って行動し始めた直後からだんだん周りの目や評価が気になり始めたりするものです。意に反して、聞こうと思わなくても聞こえて来る声もあります。

たとえ自分の意志に従ってぶれずに行動することが大切だとわかっていても、やはり雑音が気になって心が乱されるものです。かりに周りの雑音などなくても、自問自答を繰り返し、見えない荷物を背負いながら、疲れはててしまうパターンもあります。

でも、実は、この雑音が耳に入り始めて自分自身の決意がぼやけ始めた時が、一番大切な時期なのです。

この大切な時期に気づいて欲しいことがあります。それは黙って応援してくれている人たちの存在です。

「ノイジーマイノリティ、サイレントマジョリティ」
(声高の少数派と物言わぬ多数派)
という言葉があります。

とかく言いたいことを勝手に言う無責任な少数派に気を奪われてしまうことはよくあります。それでも、実際この世の中には黙って成り行きを見守ってくれている人の数の方が多く、多数派なのです。この人たちが声に出さず応援して支えてくれていることに気がつくことは大切です。

一部の意味のない評価を気にしないこと。その一部の人たちに無価値で無意味だと言われたことが多数派だと勘違いして、気持ちにブレーキをかけてしまわないことが大切です。本当は素晴らしい才能、素晴らしい計画なのに実を結ぶ前に、少数の雑音に芽を摘まれてしまうこと、これほど残念でもったいないことはありません。

昨今では、特にSNSのなかの落書きのようなメッセージが市民権を得て、実態以上の影響力を持ってしまっています。実態のない影に惑わされないためには、知に根付いた独自のスタンスを確立することです。

今やっている行動が価値ある行動だと実感するための過程で、是非心に止めて欲しいことは、自分の周りに黙って応援してくれている人たちが、実はたくさんいるということなのです。そして、最も大切なことは、「物言わぬ多数派」の声を想像出来る知力を持つことなのです。それが間違いのない判断に繋がるはずです。

それともう1つ、「物言わぬ多数派」は、あなたが、たとえあなたの思いを途中で諦めた時も、同様に黙って見守ってくれています。またチャレンジする日まで。


【2】部活News
○「外部指導員の質の担保は必須」 部活指導で研修会
https://www.kyobun.co.jp/news/20190318_04/
(教育新聞)

○41自治体が教員採用試験で部活動を記載 中教審答申後も
https://www.kyobun.co.jp/news/20191007_02/
(読売新聞)

○部指導や親の苦情…疲れ果てて逝った先生、「労災」認定
https://www.asahi.com/articles/ASMBK0CS2MBJULFA039.html
(朝日新聞)

○不登校生「出席」 文科省、学校復帰無理に求めない方針
https://www.asahi.com/articles/ASMBT2RNQMBTUTIL004.html
(朝日新聞)

○長時間勤務の中学教諭遺族が1億円請求、富山
https://www.topics.or.jp/articles/-/275221
(徳島新聞)

○中学の部活実態調査へ 県、プロジェクトチーム設置
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191019-00010005-iwanichi-l03
(岩手日日)

○オーバートレーニング症候群…中高生の発症も目立つ
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190930-OYTET50007/


【3】10月22日部活動指導者研修会のご報告
10月22日、東京都立三田高校の会議室をお借りして、秋の部活研主催の部活動指導員研修会を開催致しました。
今回もたくさんの方に参加頂き、盛況のうちに終えることが出来ました。

第1部は、ココロックル代表、谷野隆太氏のスポーツメンタルの講習。
第2部は、部活研の代表、中屋よる文科省のガイドラインの解説
第3部は、学習院大学教授で部活動学会の会長でもある長沼豊氏による部活動の今後の展望などの講習。

ここでは、第1部の(株)ココロックル代表の谷野隆太氏の講習について、紹介してみたいと思います。内容は、スポーツ心理学に基づいた指導方法についてでした。

<「考え方」と「行動」を変える>
ロシアの研究で、歴代のメダリストの行動と考え方の特徴を日常生活から練習中まで、あらゆる場面について観察し、まとめた報告書があったそうです。

その報告書をもとに、これからオリンピックを目指す選手たちに、「考え方」と「行動」を変えるプログラムを作り、指導をしたのです。その結果、95%の選手のパフォーマンスが上がったとのこと。

つまり、「考え方」と「行動」を納得させて、変えるプログラムがあれば、自然にパフォーマンスは上がるということです。

「考え方」と「行動」の研究、これこそが心理学で、この心理学を日本のスポーツ界では、まだまだ重視されていない。管理される側には、心理学は必要ない。だから、管理することが中心にある日本のスポーツ界には、心理学を取り入れた指導が根付きにくいのではと、谷野氏はおっしゃっていました。

<外発的理解と内発的理解>
その結果、外発的理解と内発的理解の2つの理解のうち、外発的理解によって結果を出そうという指導者が多いのが現状になります。

外発的理解とは、外からの刺激や強制で形成される理解で、体罰、暴言、パワハラなどが理解させる手段として使われることが多いです。効果は、即効性があるが、長続きしない、あるいは、刺激がなくなると効果がなくなる指導法とも言われています。

全国大会を目指した場合、内発的理解によるやる気でも外発的理解によるやる気でも、実現の実績はあるそうです。ただその後のスポーツの関わり方に大きな差が出ます。好きなスポーツとその後の人生でどう関われるか、その点を考えた場合、強制や刺激を与えてやる気を起こす、外発的理解に基づいた指導は避けるべきなのです。

内発的理解をもとにやる気を出すには、どうればいいのか。まず、選手の考えを尊重し、うまく引き出す工夫が必要になります。

例えば、それぞれがチームの目標と個人の目標を設定し、それぞれの目標に到達するために必要なことを考えさせるとか、フォーカスすべき点や計画を立てるプロセスをアドバイスしながら、生徒同士で意見交換させる方法もあります。

谷野氏の講習では、たくさんの実践例を示して頂き、たいへん有意義な講習でした。
ホームページはこちら
http://www.cocotsuku.jp/



【4】書籍のご紹介『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
本協会の大津信亮理事がご自身の指導経験をまとめた本を刊行されました。
以下、紹介文です。

この度、書籍「部活動指導で生徒の主体性を育てる」を出版しました。
私の専門競技はテニスで、大学テニス部を指導した後、現在は公立高校テニス部の指導をしています。
部活動に参加する生徒たちは、大好きなテニスがしたい、友達が欲しい、新しいことにチャレンジしたい、など様々な思いを持っています。私はそんな生徒たちとテニスというツールを通じて繋がり、指導者として生徒たちの成長をサポートしています。
教育現場におけるスポーツ指導とはどういうものなのか?生徒の主体性を育てるにはどうすればいいのか? 私の指導経験から、それらのヒントになることを書かせていただきました。
これから部活動指導者としての活動を考えている方や、指導方法に悩んでいる現役指導者の方にはきっとお役に立ちますので、ぜひ読んでみてください。

Amazonにて購入できます。
『部活動指導で生徒の主体性を育てる』
https://www.amazon.co.jp/dp/4908229171

部活指導研究協会
理事 大津信亮



【5】12月8日日本部活動学会主催の研究集会を後援します
第2回部活動学会研究集会
「生徒の主体性を育む部活動とは」
12月8日(日)12:30〜16:30
会場:明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー11階 1103教室

主催:日本部活動学会
後援:一般社団法人日本部活指導研究協会
                   
第2回研究集会では,部活動が育む生徒の主体性に着目します。2019年に学会が行った調査や研究の発表,運動部,文化部それぞれの先進的な実践例の紹介,それらを踏まえた鼎談にワークショップと,盛りだくさんの内容になっています。部活動が生徒に与える影響について考察するとともに,これからどのような改革が必要か,理論と実践の両面から参加者の皆さんと共に議論できればと思います。

参加費:会員1,000円 非会員2,500円 学生非会員500円 学生会員無料 
※なお当日、部活動学会に入会し、年会費をお支払いいただくと、会員価格で参加できるとともに2020年の年会費が免除されます。

【プログラム】
12:00〜 受付開始
12:30?12:35 開会挨拶(林幸克・日本部活動学会第2回研究集会実行委員長)
12:35〜13:05 第1部学会からの発表
1)学会調査の結果公表(長沼豊・日本部活動学会会長)
2)学会共同研究の成果公表(神谷拓・日本部活動学会副会長)
13:05〜14:05 第2部ミニ講演
1)畑喜美夫(一般社団法人ボトムアップパーソンズ協会代表)元広島県立高校教諭
2)三谷佳之(NPO法人全国学校軽音楽部協会理事長)
[休憩10分]
14:15〜15:15 第3部鼎談(畑喜美夫さん・三谷佳之さん・長沼豊会長)
[休憩10分]
15:25〜16:25 第4部ワークショップ60分
16:25〜16:30 閉会挨拶(望月浩一郎・日本部活動学会副会長)

17:00?19:00 情報交換会 上海小龍包 石庫門 御茶ノ水ソラシティ店
※情報交換会:参加費4000円

◎お申し込みはこちら
https://kokucheese.com/s/event/index/580249/

【6】ボランティアスタッフ募集
当協会、日本部活指導研究協会は、2015年6月に設立し、部活動の問題に取り組みを始めました。
部活動の関係機関との意見交換、研究会への参加、更に当協会主催の研修会で行われたシンポジウム等の貴重な情報収集の機会を重ねてきました。
巷には、部活動中の暴言、暴力、パワハラ、過重労働、過重負担が話題になっていますが、当協会は、これらの問題に対して、指導者の意識とスキルの改善に取り組み、今後も活動を前に進めて参ります。

◆当協会の趣旨および事業内容にご賛同、ご協力いただける方、協会のスタッフとして私たちと一緒に活動しまみせんか。
地域:東京周辺  時間:随時活動(研修会開催は土日)
ご希望の方は、直接下記までご連絡下さい。お気軽にお問い合わせください。お待ちしてます。
shin.nakaya@bukatsu-japan.com


 今回もご高覧ありがとうございました。
 部活研はこれからも具体的に行動します。
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□発行 一般社団法人 日本部活指導研究協会
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